応募状況
| 応募件数 | 採択件数 | |||
|---|---|---|---|---|
| 件数 | 金額 | 件数 | 金額 | |
| 若者活動応援分野 | 4件 | ¥800,000 | 3件 | ¥600,000 |
| 若者活動応援分野 (外国ルーツまたはミックスルーツの若者の活動支援基金) |
0件 | ¥0 | 0件 | ¥0 |
| 子ども支援分野(Aコース)※上限20万円 | 22件 | ¥3,992,000 | 5件 | ¥950,000 |
| 子ども支援分野(Bコース)※上限50万円 | 17件 | ¥8,210,000 | 4件 | ¥1,750,000 |
採択団体
若者活動応援分野
| 団体名 | 事業名 | 金額 |
|---|---|---|
| LGBTQユースサポート・プライドプロジェクト | LGBTQユースのための居場所事業 | ¥200,000 |
| TEARDROPS | LITERRA-育つ育つ、つながる、やさしさの拠点- | ¥200,000 |
| (特活)メイカーズクラブ | 若者が自ら企画実践する兵庫の技術現場と学ぶ対話・体験プログラム | ¥200,000 |
| 若者活動応援分野 合計 | ¥600,000 | |
子ども支援分野(Aコース)
| 団体名 | 事業名 | 金額 |
|---|---|---|
| coucou | 東播磨こども発達・医療的ケア児ピア支援事業 | ¥200,000 |
| チャイルドラインひょうご | 子どもが安心できるこころの居場所をつくる事業 | ¥200,000 |
| tsukanoma | 子ども見守り付きカフェ | ¥170,000 |
| ととのうラボAshiya | みんなでつながるチクチクタイム | ¥200,000 |
| (特活)樹木研究会こうべ | 里山林での「あそびとまなび」 | ¥180,000 |
| 子ども支援分野(Aコース) 合計 | ¥950,000 | |
子ども支援分野(Bコース)
| 団体名 | 事業名 | 金額 |
|---|---|---|
| あかし不登校でつながるサークル | 学校に行きづらい子どもをもつ親の会 | ¥500,000 |
| (特活)陽だまりの会 | ひょうご つながる子ども希望キャラバン事業 | ¥500,000 |
| 森のフリースクールねっこぼっこ | フリースクール事業 | ¥500,000 |
| (特活)ふえっこ自然村 | 丹波に根ざすオルタナティブスクール~持続可能な里山コミュニティの運営を目指して~ | ¥250,000 |
| 子ども支援分野(Bコース) 合計 | ¥1,750,000 | |
総評
選考委員長 石田 祐
「ひょうご・みんなで支え合い基金」の2026年度の採択団体の選考にかかる審査を3月18日に4名の委員で行いました。それに先立ち基金運営の事務局を担うひょうごコミュニティ財団のみなさんに情報整理および選考委員が書類を読み、気になったことに関して追加の情報収集に尽力いただきました。
応募団体のみなさまには、日々の活動で忙しい最中、申請書類作成や追加質問の回答に多くの時間を割いていただきました。すべての気持ちや努力にお応えできればとは思いつつ、基金にも限りがあることから、基金の狙いと審査員が感じ取ったものをもとに、事務局のサポートを得て、委員全員での様々な側面から議論を行い、選考結果へと至りました。
結果として、「若者活動応援分野」3団体、「こども分野」(Aコース)5団体、「こども分野」(Bコース)4団体の計12団体を助成先として決定しました。今年度も兵庫県内各地から数多くの応募があり、多様な市民活動を垣間見る時間でもありました。都市部の課題も人口減少が先行する地域での課題も同じ課題に直面していることもあれば、都市部だからこそ取り組みが必要な課題や、人口減少が著しいからこそ生じる課題もあります。どの団体の活動も、その地域で必要とされているものばかりでした。
今後の更なる発展のためにいくつかコメントを残しておきたいと思います。もちろん全ての申請書に当てはまるわけではありませんが、今後の申請において気にかけていただけるとよいかと考える次第です。若者活動応援分野は、若者の主体的な活動が地域の課題解決に挑戦することを応援するものです。申請書のみで審査することから実際のところは判別できないのですが、申請書からは若者が活動の参加者となり、主体的な活動者と見えないこともありました。審査委員としては、やはり若者の意欲的な活動であったり、失敗をしたとしても何かに挑戦するような活動に魅力を感じるように思います。
また、どの分野にも共通することとしては、読み手を意識した書き方にいっそう配慮してみてはどうでしょうか。どの申請書からも一生懸命な活動や助成金の必要性を感じることはできましたが、深刻な問題の背景には何があるのか、誰がその問題の渦中にいるのか、活動のポイントは何か、その活動が取り組む課題は何か、助成金を含む資金がその中でいかに重要であるのか、予算を何に投入するのか、そしてそれがどのような効果を生むのか、などをいかに明確に示すかについて今一度精査し、箇条書きで端的に示せるものはそのように示すことで伝わりやすくなることもあります。予算計画についても、助成金があることで何ができるか、発展を目指すために何に投入したいのか、活動計画のどの部分にその予算が必要とされているのかなど、ページをまたいでその関係性がわかりやすくなっていると読み手に親切な申請書になるかと思います。
書類での評価は、申請する皆様にとっても、審査をする委員にとっても大変難しいやりとりだと思っています。ヒアリングや対話があると感情も含めて簡単に伝わるものも文字面からは読み取れないこともあります。さらに、紙幅にも限りがありますので、どのように書いてもすべてを伝えることは難しいでしょう。見方を変えれば、多くの情報から重要な点を抽出し、さらにその点と点が線となるように一貫性をもつように示すことが求められます。それでもやはり十分に理解できないことも生じるため、追加での質問をお伺いしています。それに真摯に回答していただいたことに重ねて感謝申し上げる次第です。それにも関わらず期待に沿う結果にならなかった皆様には大変心苦しい思いではありますが、次回の募集への応募をお待ちしたく存じます。
最後になりますが、本助成がみなさんの活動を通じて、支えあい、豊かに生きることのできる社会づくりに寄与することができればなによりです。そして、寄付を申し出ていただきました皆様、本助成に応募された団体の皆様に重ね重ね感謝を申し上げます。
選評
若者活動応援分野
団体名 :LGBTQユースサポート・プライドプロジェクト
事業名 :LGBTQユースのための居場所事業
当事者の視点に立ち、社会的必要性を的確に捉え続けることで、既存活動の拡充/発展を常に進めている。この流れの中で、今年度の申請事業では、アウトリーチの強化が示された。その問題意識については共感性高く評価された。もっとも、アウトリーチの対象の焦点がどこに絞られているのか、具体性が見えにくいところもあり、手法の適切性について判断が難しかった。オンライン広報の強化とアウトリーチの強化は必ずしも結びつくとは限らない。広報分野の専門家の協力も得ながら、手法のブラッシュアップを図ってほしい。なお、安定的財源の確保は引き続き課題として示された。行政からの事業受託だけではなく、自主事業の構築も視野に入れた組織基盤強化を検討してはどうだろうか。事業開発と組織開発でバランスをとりながらの活躍を期待したい。
団体名 :TEARDROPS
事業名 :LITERRA-育つ育つ、つながる、やさしさの拠点-
家庭や学校に居場所がない人や、精神的な困難を抱える人たちにとって、気軽に立ち寄れ、安心して過ごせる居場所の必要性は高い。地域の寺や貸農園との連携を深め、事業を具体的に実施できる基盤が整った点は評価できる。「地域のなかに小さなケアの循環を生み出す」と志は高く、その輪を広げていく取り組みを創意工夫しながら進めてほしい。若者主体でSNSを活用した情報発信や子どもに寄り添う対話的支援が得意とするが、地域の現状把握や、対象となり得る人をどのように見つけ、どう出会っていくのか、担い手となるメンバーらが対人援助スキルをどう高めていくのかについても、運営する上で真摯に考えてもらいたい。NPO法人化し「中間支援組織」としての確立を目指すというが、活動に持続性を持たせるには、組織運営を属人的なものにせず、安定的な財政基盤を確保していく必要がある。本助成をイベントの開催関連経費に使うだけでなく、組織運営の強化にもつなげるような方策も検討してほしい。
団体名 :(特活)メイカーズクラブ
事業名 :若者が自ら企画実践する兵庫の技術現場と学ぶ対話・体験プログラム
理工系の知識と技能を備えた人材の必要性の高まりが指摘される中、社会的な注目/期待が集まる申請事業である。関心と意欲を耕すための工夫も見て取れる。こうした点は高く評価された。もっとも、若者の主体性の発揮については、より押し広げたり踏み込んだりする展開も考えられるだろう。活動の枠組みを大人が設定すること自体を否定するものではないが、より一層、若者が伸びやかに挑戦していく取組を期待したい。また、本事業の趣旨に鑑みれば、活動メンバーの参加者募集を幅広く行っていくことが望まれるのではないだろうか。意義ある活動であればこそ、この機会を必要としている人々に届ける工夫を凝らしてほしい。なお、申請書上では、一部の記載事項で法人全体とCYTのどちらを指しているのかが不明瞭に読める部分があった。本助成の趣旨に鑑みれば、CYTに一定の独立性が認められる場合、CYTを申請団体とすることが望ましいと思料する。
子ども分野(Bコース)
団体名 :あかし不登校でつながるサークル
事業名 :学校に行きづらい子どもをもつ親の会
明石市内5か所で当事者同士がお菓子を囲み「否定しない・秘密厳守」という安心のルールの「おやカフェ」の活動継続こそ「課題を個人要因に帰さず、地域の共通課題として自分たちの手でともに解きほぐす」という市民活動の最も純粋な原点と思います。活動3年目にして、既に他地域の団体とも連携し、かつて支えられた人が今はスタッフとして活動を支えるという「支え合いの循環」が自然に生まれている点も素晴らしいです。 また情報共有の場に留まらず、保護者の思いを学校へ丁寧に届け、具体的な調整支援を行うなど、「カフェの時間」を超えた勇気づけをもたらしていると感じます。 本助成によりカフェの多様化や研修会開催など新たな挑戦が始まりますが、活動が拡充する時こそ、これまで培ってきた「顔の見える、温かなつながり」の質を維持し続けるチーム作りが重要になります。この1年を通じて参加者ひとりひとりが無理なく輝ける体制や、持続可能な仕組みのヒントを得て、その種を地域内外へ広げていってくださることを願っています。
団体名 :(特活)陽だまりの会
事業名 :ひょうご つながる子ども希望キャラバン事業
近年、低年齢化と増加が著しい不登校やひきこもりへの支援は、都市部に集中しがちという課題があります。そうした中、当事者・家族の会として活動してこられた経験を「オンライン×キャラバン」という企画に昇華させた視点と、他機関との関係構築を形にする実行力に期待しています。 地方の「近くに相談できる場所がない」「近すぎる関係性もしんどい」という切実な声に寄り添い、キャラバンを単発の支援で終わらせず、地元の支援とつながる機会にしようという強い意欲を感じました。 今回の助成を「基盤づくり」と位置づけられた視点を、多忙となる1年の中でも大切に持ち続けてください。支援が届きにくかった地域への「点」が、やがて「線」から「面」へと広がり、兵庫のどこにいても孤立せず温かく支え合えるネットワークに成長することと思います。
団体名 :森のフリースクールねっこぼっこ
事業名 :フリースクール事業
本活動は、多可町において運営されていたフリースクールの母体となる団体が、本活動の継続を断念することになったことがきっかけとなっています。地域でこのフリースクール事業が必要とされていることから、この活動に関わっていたメンバーの意思によって新たに団体を立ち上げ、事業を継承することになりました。
地域的には交通インフラが十分でなく、ニーズを持っていても通うのが難しい場合が多いという現状把握が示されました。かたや、地域のコミュニティが依然としてしっかりとしていることから、地域の関係からどこにそのニーズがあるかの声が届くことや、教育委員会とも情報共有が進んでいるという点も示されました。そのようなことから、事業は確実に実施されるだろうと捉えました。そして、課題となっている交通面を確保する予算のための申請も素直に納得できるものでした。
この課題は、多くの地方での課題でもあります。将来、確実にやってくる人口減少社会に向けての挑戦でもあります。ヒアリングでは、団体としてもまだ見えていないところも多くありそうでしたが、難題を解決し、活動を継続させ、地方のモデルとなっていけばと、審査委員の一人として期待しているところです。
団体名 :(特活)ふえっこ自然村
事業名 :丹波に根ざすオルタナティブスクール~持続可能な里山コミュニティの運営を目指して~
申請団体は、里山や田畑などの地域資源を活用し、多様な背景を持つ子どもたちを支援する世代別のプログラムを持続的に実施している。その活動を通じて里山の保全、地域との関係人口の創出を目指し、拠点の丹波市以外からも通う子もいるなど一定の成果がみられ、評価できる。さらに、26年度は新たに取得した古民家を活用した子ども食堂を月1回開催し、多様な地域人材との連携も強めるという。事業に当たっては、子どもたちの主体性を重視し、大人は答えを与えるのではなく、一緒に考える「伴走者」を心がけることで子どもの成長を促し、その結果、大人自身の成長にもつながる。そういう循環ができているようで、さらに深めてほしい。丹波市のような地方部では、都市部とは違った運営上の課題もあるだろうが、本助成が活動基盤強化へのステップとなり、地元住民との連携をさらに深め、同様の課題を抱える他の地域の参考事例として積極的な発信にもつなげてもらえればと願う。
※子ども支援分野はBコースのみ選評を執筆しています。

