輝け加古川みらい基金 第6期 冬

第6期冬(2021年度) 助成事業一覧

第6期冬募集 委員選評(PDF・2021.04.28掲載)
第6期冬募集 採択団体(PDF・2021.04.28掲載)

・第6期冬募集(2021年度)のお知らせ(募集終了)はこちら→第6期冬募集(2021年度)

基本コース

団体名 事業名 金額
1 加古川おやこ劇場 加古川おやこ劇場 第292回例会「矢口周美&黒坂黒太郎 うたとコカリナのコンサート」 ¥100,000
2 志方 Lovers 行常しあわせの森フェス 2021 ¥100,000
3 二樹会 二樹会パワーアップ作成リベンジ編 ¥20,000
4 (特活)知的障がいを持つ人の余暇活動をサポートする会 障害を持つ人たちのための演劇活動 ¥100,000
5 じょいふる会 DCD 支援くらぶ「コーディネート」 ¥85,000
6 「寿願寺・寺子屋」事業協力会 「寿願寺・寺子屋」~心豊かな子どもの育成~事業 ¥100,000
7 日本中国友好協会加古川支部 日中文化交流「書」と中国児童「絵画」展示会と講演会 ¥58,000
8 はりまCAPリバ 「子どもの自尊心の育て方」思春期編 ¥90,000
合計 ¥653,000

発展コース

団体名 事業名 金額
1 加古川マジックアカデミー 子どもの創造性育成事業 ¥180,000
2 加古川少年団ソフトボール 未来の子ども達に活躍の場所を!! ¥93,000
3 (一社)加古川音楽療法研究会 コロナ禍による感染予防対策と音楽療法の実践 ¥133,000
4 (特活)ささゆり会 重度障害児者の社会参加支援事業・重度障害児者についての研修事業,重度障害児者の啓発事業・ピアサポート事業 ¥426,000
5 きらきら協会 着物の収集とリサイクル活動 ¥490,000
合計 ¥1,322,000
基本コース+発展コース合計 ¥1,975,000

輝け加古川みらい基金 第6期冬募集 委員選評

選考委員長総評

 コロナ禍という大変な状況下ですが、団体助成事業「輝け加古川みらい基金」は、第6期の募集をしました。第5期で採択された事業も、想定していなかった状況により、なかなか実施が難しい中でしたが、発展コースには5団体、基本コースには10団体の応募がありました。応募数は減少したとはいえ、いずれもこういう状況下でこそ求められる活動内容に、審査員も全員が共感をもちながら審査をさせていただきました。

 選考審査では今年もまず、選考委員が事前評価をした内容について、一つ一つの団体について意見交換をしました。その後は、昨年度から設けた発展コースの応募団体への質疑応答の時間を、今年度はオンラインと電話によって実施しました。やはり、申請書だけでは感じられない熱意や、文字にはされていない部分などを語っていただくことで、審査をするにあたりとても大切な時間となりました。それを経て書類審査へと移り、応募団体ごとに確認をしながら各コースの評価基準に則って、じっくりと審査を進めていきました。

 その結果、発展コースは応募の5団体すべての採択を決定しました。資金の使用項目を精査した上で、それぞれ減額採択となりましたが、しっかりと活動を継続していただけることと期待をしています。基本コースについては8団体の採択となりました。うち減額採択は1団体のみで、7団体は申請額通りの採択となりました。発展コース各団体の選考理由詳細については各委員の選評を参考にしていただき、ここでは総合的に印象に残ったことをお伝えしたいと思います。

 世界中が経験をしたことのないような状況で、自分の身を守りながらのこういった草の根の活動は、これまでと違ったくふうや知恵や気づきが必要です。特に社会的に弱い立場に追いやられてしまう人たちへの目線が求められると思います。もともとこの「輝け加古川みらい基金」は、「こども・次世代育成」「女性の社会参加」分野での草の根の活動を支援し、誰も取り残されない地域社会をめざすものですが、今は多くの人へ、その大切さの実感が広がっていることと思います。この状況を、社会的課題の解決の貴重な機会と捉えて、みんなで乗り越えていかなければなりません。今回の審査は、そのような根本的なことを再確認するような審査になったと感じています。

 最後に、採択された団体の活動が、この基金を有効に活用されてますます発展することを応援するとともに、残念ながら採択されなかった団体については、2021年の夏募集で再チャレンジとして、もう少し状況が収まって、心おきなく活動が展開できるような申請内容になっていてほしいと切に願っています。

採択団体選評

団体名 :加古川マジッククラブ
事業名 :子どもの創造性育成事業

 子どもたちが様々な地域の方と触れ合うこと、マジックをはじめとした文化芸術に触れる機会が増えることは、非常に良いことであり、貴団体の活動は、長期にわたりこのことを実現し、継続しておられることから、評価できる。
 今後も活動を続けていくための機材として、今回の助成金にて、舞台用のピンマイクセットを購入することで活動のクオリティが上がる、また、今後助成金がなくなっても、活動を続けていくために必要という観点から、助成に値するという結論になりましたが、価格については、現在の活動規模であれば、この価格帯の機材は必要ないと考える。
 そのため、機材の費用について下げ、ほかの日々の活動に関する経費については、加古川以外のそれぞれ地域のマジッククラブの活動、マジックアカデミーグループ全体の日々の経費や今後のテーマとして「継続性」として、この助成金がなくても、活動を続けていくためにどうしていくかを検討してもらいたい希望を込め、金額的には下げている。

団体名 :加古川少年団ソフトボール
事業名 :未来の子供達に活躍の場所を!!

 地域における「少年団」活動は、少子化や多様性の広がりにより徐々に縮小傾向にある事は、時代の流れであると言っても過言ではないと思う。そのような社会情勢の中で、少年団活動を中心にスポーツを通じて地縁活動を広めていこうという活動は大切であると考える。
 このような大きな志は非常に貴重であり、大変な労力が必要である事から、本事業のスタートアップとして多額の資金が必要であることも十分に理解できる。しかしながら、少年団におけるスポーツ活動では、地縁団体やスポーツ振興組織からの支援金等も受ける事も可能であり、貴団体の持続的な活動を可能にするためには、活動資金の提供先を増やす事と、活動する児童からの活動費も計画的に徴収して財務体制を確立する事が急務と考える。このような事から大幅減額という結果ではあるが、「体験等のイベント開催関係費」や「児童の安全に寄与する用具費」の一部を助成する結論に至った。
 今後も地道な活動は続くと思うが、他業種の団体やグループなどの活動をよく研究したりアドバイスをもらいながら、持続的な活動の手法や部員の獲得活動のノウハウなどを深めていってほしい。そして、貴団体が加古川市内における「新しい少年団活動」の良い見本となって、市内に広められる存在となって欲しいと願っている。

団体名 :(一社)加古川音楽療法研究会
事業名 :コロナ禍による感染予防対策と音楽療法の実践

 選考委員会でも高い評価を受けた団体だった。それはコロナ禍の中、非日常を強いられ、精神的に不安定になりやすい子どもたちへ、エールを送りたい思いが伝わってきた。また、「ひょうご・みんなで支え合い基金」の助成(244.000円)も採択されており、企画力と実践力のある団体である。
 今回の申請は「わくわくミュージックキャンプ」と題して、加古川養護学校小中学部や加古川療育センターの子どもが対象になっているコンサートである。音楽の時間には体験できない、楽器に触れることや表現することに留意し企画されている。オンラインセッションにもトライされたが、やはり対面で安全なセッションが音楽療法の神髄であろう。そのため、今回は紫外線殺菌ロッカーが大きな申請金額であった。しかし、法人としての年間事業収支予算では紫外線殺菌ロッカーは資産になるので、UVC LEDライトなどイベント支援のみの助成とした。
 「ひょうご・みんなで支え合い基金」と今回の助成の整理、「音の宝石箱」と加古川音楽療法研究会との棲み分けを明記していただけるとわかりやすいのではないかと感じた。

団体名 :(特活)ささゆり会
事業名 :重度障害児者の社会参加支援事業・重度障害児者についての研修事業,重度障害児者の啓発事業・ピアサポート事業

 申請された事業は、社会的にも大きな意味のある活動であり、審査員の中でもその必要性について十分に理解した上で議論が進みました。特にコロナ禍において多くの人が社会とのつながりを失いつつある中で、重度障害の方も同じ状況にあると想像しました。そういった面で、コロナ禍においても小さな工夫を積み上げて、この事業を実施してほしいと切に思います。
 論点の一つは、補助事業終了後の継続性でした。ヒアリングにおいて、もし補助事業がなくなったとしても、参加者の負担をお願いすることでメニューを変えずに実施できるとコメントがありました。その前提で今期は参加者負担になる部分については助成することとしました。申請にあった研修活動については、今後必要な研修が何かを見極めながら自主的にやっていただく必要があると思い、今回の助成から外させていただきました。

団体名 :きらきら協会
事業名 :着物の収集とリサイクル活動

 本団体は初めての応募であった。で、何を目的とする団体なのか、どういう活動をしたいのか、興味をもって申請書を拝見したが、いっこうに理解できない。着物をリサイクルしたい、日本の伝統文化の美しさを共有したい、中古木製引戸を着物で作り直したい、紙製のアバター人形を作成する、光ファイバーアートでアメリカンポップアートと日本の木工を紡ぐ??予算書を見ても、航空運賃が15万円、ワークショップ44000円、照明キット部品45000円、アートインストラクター5万円、建物の改修費用49万円。なにやら一貫性がないような感じがしていた。しかし、面接質疑で代表者の明石高専などを通じた外国人との人脈により、加古川から外国人に着物の素晴らしさを発信して、広く日本の伝統文化を伝えたいという思いは感じられた。また、団体の年間ランニングコストは自前で運営可能だという答えもいただいた。そうすると、開設までの本拠地整備ができれば、なんとかなるのではないかとの判断で、建物の改修に関する助成をさせていただくことで審査員一同、期待を込めた裁定となった。