ひょうご市民活動応援基金 2023年度 選考結果

ひょうご市民活動応援基金

2023年度助成事業一覧

応募状況

応募件数 採択件数
件数 金額 件数 金額
全体
 こども分野
 高齢者分野
 その他分野
135件
57件
27件
51件
50,852,000円
22,293,000円
8,767,000円
19,792,000円
17件
9件
4件
4件
5,200,000円
3,000,000円
600,000円
1,600,000円

・他の基金と合同募集をした効果もあり、「ひょうご市民活動応援基金」には135件もの応募があった。倍率は全体で10倍近くになった。
・拠出いただいた基金に応じて、「子ども」「高齢者」「その他」の3分野に分けて選考を進めた。

ひょうご市民活動応援基金について

 この基金は、下記6つの基金を合同で募集するものです。各基金は、いずれも個人・法人(企業)の浄財により設立されたもので、それぞれの指定分野の助成金に充当されます。いずれの基金も、社会的な孤独・孤立の緩和や、市民主体・市民参加のまちづくり推進に役立てたいという趣旨は共通しています。

①中村毅一郎・婦美乃基金 〈子ども支援〉
②ASAHI-MITSUHASHI基金 〈医療・子ども支援〉
③岸鶴夫基金 〈高齢者支援〉
④小室光子基金 〈高齢者支援〉
⑤實吉一夫基金 〈分野限定なし〉
⑥匿名基金 〈分野限定なし〉

※2023年度募集では①②で計300万円、③④で計60万円、⑤⑥で計160万円の支援枠を設けました。

中村毅一郎・婦美乃基金、ASAHI-MITSUHASHI基金[子ども分野]

団体名 事業名 金額
1 (特活)全国夜間中学ネット 不登校児童生徒及び経済困窮家庭の児童生徒への学習支援 ¥500,000
2 (一社)enGrab 中高生のための居場所づくり事業 ¥500,000
3 (公財)神戸YWCA 神戸YWCA 子ども日本語トータルサポート「はっぴーすくーる」 ¥500,000
4 (特活)西脇てとて広場 生きづらさを抱えた子どもの学習サポート事業 ¥200,000
5 (特活)あんずぽこ 不登校になった子どもの社会的自立に向けた具体的支援 ¥200,000
6 (特活)HIKIDASHI 若者たちに正しい性の知識と気軽な相談場所を届ける「出張ユースカフェ事業」 ¥200,000
7 (一社)さとのわ 不登校児童支援フリースクール等連携事業 ¥320,000
8 (特活)こどもコミュニティケア 発達障害児が小学校生活スキルを身につける「スクール・トライアル」プログラムの実施 ¥380,000
9 (特活)みらぽて 親と子の居場所づくり ¥200,000
合計 ¥3,000,000

岸鶴夫基金、光子基金[高齢者分野]

団体名 事業名 金額
1 (特活)鶴甲サポートセンター 高齢者コミュニティ事業の継続 ¥100,000
2 (一社)パートナーズ 兵庫区コミュニティ活性化 プロジェクト ¥200,000
3 (特活)播磨オレンジパートナー 「安心」を地域住民に伝える事業 ¥200,000
4 (特活)ボランテイアアユート 介護予防・日常生活支援事業 ¥100,000
合計 ¥600,000

實吉一夫基金、匿名基金[その他の分野]

団体名 事業名 金額
1 (公社)兵庫県精神福祉家族会連合会 兵家連の組織強化のために ¥280,000
2 (特活)神戸アイライト協会 視覚専門相談リハ事業「神戸市外視覚障害者支援事業」 ¥400,000
3 (特活)月と風と ミーツ・ザ・新喜劇~しょうがいある人もない人も一緒にコケよう!~ ¥470,000
4 (一社)ケアと暮らしの編集社 シェア型図書館を拠点に健康相談等に応じる社会的処方の活動 ¥450,000
合計 ¥1,600,000
子ども分野+高齢者分野+その他の分野 合計 ¥5,200,000

総評

選考委員長 坂西卓郎

 申請ありがとうございました。どの申請も素晴らしかったです。これは社交辞令ではありません。本基金はコミュニティファンドです。いわゆる行政や企業の助成金ではありません。通常の助成金は採択か不合格かの二択です。他方、コミュニティファンドの重要な要素は「対話」だと思います。不採択でも出会いがあり、対話が生まれます。もっと言えば助成を通じた「仲間探し」、「つながり創り」の活動だと考えています。

 皆さんの申請された活動の源には「地域を社会を良くしたい」という想いがあり、それはどれも素晴らしいものでした。この広い兵庫にこれだけの多様な素敵な仲間がいるということに驚くと同時に強く勇気づけられましたし、「仲間探し」という観点では全ての団体と繋がりたいと心から思いました。

 しかしながら、資金源は市民の皆様のご寄付であり、私たちの努力不足で資金には限りがあります。よって、事業の質や予算構成、持続性の観点などで審査をさせていただきましたが、苦渋の決断ではありました。中には結果やプロセスにご不満を感じられる方もおられるかも知れません。何かご意見がある方はぜひご連絡下さい。私たちは既に皆さんを市民活動を共に担っていく仲間だと思っています。採択を受けた団体様は事業ベースで、そうでなかった団体の皆さんとも違う形で「対話」を続け、今後も兵庫の地で市民社会を共に創っていきましょう。

選評

選考委員 李裕美

 申請事業のいずれもが市民が立ち上がって社会の課題の解決に取り組んでいる重要な活動であると感じました。今回多くの団体が応募された結果として、採択できる事業は限られ、多くの事業を不採択とせざるを得なかったことは残念でなりません。取り組まれている社会課題や内容についてはどの事業も遜色なく、選考にあたりとても迷いました。持続性や発展性を見据えた計画、解決へ向けてまわりを巻き込む力や社会に対するアドボカシーへの取り組みなどが採択か否かをわけたように思います。

 地域社会にこんなにも多くの市民活動があり、課題解決へ向けて取り組んでいらっしゃることに勇気づけられるとともに、同じ課題に取り組んでいる各地の活動が大きな渦となって社会を変える原動力になればと思いました。