相続と社会貢献を考える【遺贈セミナー】(第5回)

「お⼀⼈さま」の増加や社会貢献意識の⾼まりを背景に、
「遺贈」について検討される⽅が増えています。
社会へのご恩返しや遺される家族へのご配慮など、
ご本⼈が思いを巡らされる様々なことに、
私たちもご相談に乗る中で⼀緒に考えて⾏くことになります。

当ひょうごコミュニティ財団でも遺贈のご相談が増えており、
実際に遺⾔書に寄付先として指定いただいたり、ご遺贈をいただくことが増えてきました。
その中で、不動産等の現物遺贈、包括遺贈、相続⼈がいる場合など、さまざまな出会いと経験を積んでまいりました。

本セミナーでは、相続・遺贈の相談に乗られる⽅を対象に、
ご相談に乗る際に必要な法務税務の基礎知識、
そして遺贈の珍しい例のご紹介等を⾏い、
遺⾔者の思いを活かすさまざまな⽅法について探っていきたいと思います。

【対 象】専門家(士業)、金融機関の方など
     相続・遺贈の相談に乗られる方
【方 法】オンライン(Zoom)
【参加費】無料
【定 員】30名
【内 容】
  ①近年の遺贈の動向
  ②遺贈の基礎知識(法律編・税金編)
  ③遺贈の実例紹介
  ④質疑
【講 師】
 重田 和寿 弁護士、神戸きらめき法律事務所/ひょうごコミュニティ財団監事
 宮崎 洋彰 公認会計士、税理士      /ひょうごコミュニティ財団監事
 実吉 威  ひょうごコミュニティ財団 代表理事

📝チラシ 参加申込

【実施運営・お問い合わせ先】

公益財団法人ひょうごコミュニティ財団(担当:実吉・安井)
〒650-0022 神戸市中央区元町通6-7-9秋毎ビル3階
☎ 078-380-3400 FAX 078-367-3337
✉ hyogo@communityfund.jp

年末年始休室のお知らせ(2024.12.28-2025.1.5)

平素より当財団の運営に関しまして格別の配慮とご協力をいただき、厚く御礼申し上げます。

当財団では誠に勝手ながら、年末年始は下記の通り休室とさせて頂きますので、ご案内申し上げます。

年末年始休室日:2024年12月28日(土)~2025年1月5日(日)
新年は1月6日(月)より業務を開始致します。

〈休室期間中のご連絡先〉
 電話:078-380-3400 (留守番電話へのメッセージをお願い致します)
 FAX:078-367-3337
 E-mail:hyogo★communityfund.jp (★を@へ変えてお送りください)

休室期間中にいただいたご連絡につきましては、休室明けの業務開始以降順次ご対応をさせていただきます。

参加のデザイン短期集中ゼミー自団体の仲間をひろげる企画をつくる4日間ー

参加のデザイン短期集中ゼミー自団体の仲間をひろげる企画をつくる4日間ー
9月29日に開催した参加のデザインフォーラムinHYOGO。その続編となる、短期集中ゼミを開催します!
市民活動や地域活動を続けていくには「市民の参加」をどう広げるのか?は大切なポイントです。気軽な参加やボランティアなど、活動の仲間をひろげる「参加のデザイン」について、自団体に合わせたプログラムを考えてみませんか?全4回で募集や広報をはじめていける段階まで作っていくことを目指します。

タイトル:参加のデザイン短期集中ゼミー自団体の仲間をひろげる企画をつくる4日間ー

【日 程】
第1回 2024年12月15日(日)09:45-11:45
第2回 2024年12月22日(日)09:45-11:45
第3回 2025年01月12日(日)09:45-11:45
第4回 2025年01月26日(日)14:00-16:45

【内 容(予定)】
第1回:「参加のイメージ」を描こう
講師: ハンズオン!埼玉 西川 正さん
ファシリテーター: ぎふNPOセンター 小池 達也
参加のデザインって?
自団体の活動の魅力に気づくワーク

第2回:「参加の入り口」を見つけよう
ファシリテーター: 茨城NPOセンター・コモンズ 大野 覚
自団体の活動の棚卸しワーク
仲間になれそうな人を考えるワーク
視野を広げるグループワーク

第3回:「参加のプログラム」を作ろう
ファシリテーター: ひょうごコミュニティ財団 実吉 威
参加のプログラムの事例紹介
プログラムの企画を考えるワーク
視野を広げるグループワーク

第4回:「参加のプログラム」を共有しよう
ゲスト:甲南大学 岡村 こず恵さん
ファシリテーター: 姫路コンベンションサポート 玉田 恵美
希望団体による参加のプログラム発表
他団体やゲストによるフィードバック
情報交換・交流会

【参加方法】
全回オンラインで参加いただけます。
第1回〜第3回は、オンラインをメイン会場に、兵庫県内に3箇所の対面で参加いただけるサテライト会場を設置します。
第4回は神戸市内のオフライン会場がメイン会場となります。会場参加が難しい場合は、オンラインでも参加いただけます。
※第4回終了後、会場近隣で懇親会を開催します。お近くの方は、ぜひオフライン会場へお越しください。

【会場】
・サテライト会場(第1回〜第3回)
神 戸:神戸市中央区文化センター 第1-2回1109/第3回1005(map)
加古川:加古川 東播磨生活創造センター「かこむ」2階センター会議室
※第1回のみ 加古川市民交流ひろば 会議室3(ヤマトヤシキ5階)
姫 路:姫路コンベンションサポート事務所
小 野:小野市うるおい交流館エクラ

・メイン会場(第4回)
神戸市立婦人会館 4階「もくれん」 ※JR神戸駅より徒歩7分

【定員】
15団体程度
※法人格の有無・種類は問いません。兵庫県以外で活動している団体も参加いただけます。

【参加費】
1団体につき2,000円(全4回分)
※上記の料金で、3名様までご参加いただけます。複数名で参加いただくことをおすすめします。
全回参加できないメンバーがいても大丈夫です。

【主催】
「孤独・孤立対策のための中間支援3.0 『ひょうごモデル』推進事業」コンソーシアム
ひょうごコミュニティ財団 / 明石コミュニティ創造協会 / 北播磨市民活動支援センター / 姫路コンベンションサポート/ シミンズシーズ / ぎふNPOセンター / 日本NPOセンター / 茨城NPOセンター・コモンズ / 丹波ひとまち支援機構/

【お申し込み】
下記リンクよりPeatixのページに進み、チケットを購入ください。
https://sankadesignzemi.peatix.com/
※Peatixからのお申し込みが難しい場合は、お問い合わせ先にご連絡いただきその旨ご相談ください。

【お問い合わせ】
NPO法人シミンズシーズ
079-422-0402
https://npo-seeds.jp/contact/

「2023年度助成事業実施報告」を公開しました

 「2023年度助成事業実施報告」を公開しました。

 この冊子は、公益財団法人ひょうごコミュニティ財団が2022年度に助成し、2023年度にその資金を活用して活動された団体のご報告をまとめたものです。
# ひょうごコミュニティ財団の年度は7月1日~翌6月30日です。助成事業は2023年4月~2024年3月末に実施された物です。

 助成プログラムは、故・有園博子様のご遺贈による『有園博子基金』、宗教法人真如苑様のご支援による『真如苑・ひょうご多文化共生基金』、 中村毅一郎・婦美乃基金、ASAHI-MITSUHASHI基金、岸鶴夫基金、光子基金、實吉一夫基金、匿名基金という複数の基金からなる『ひょうご市民活動応援基金』の3種類となっています。

 2023年もたくさんの皆さまからのご支援によって、兵庫県内のさまざまな分野で活動している市民団体を支援することができました。その結果として困難な情況にある方への支援、地域における助け合い、いまの社会に必要な新しい試みなどを通して、多くの方々を支え、応援することができました。そのことは、寄付者の皆さま、資金をご活用いただいた団体の皆さまのお力によるものです。どうもありがとうございました。

 冊子にまとめられているご活動は、すべてとても価値のあるものだと考えています。多くの方々にご覧になっていただければ幸いです。

ダウンロード:「2023年度助成事業実施報告」

ひょうごコミュニティ財団 2025年度助成団体募集

2025年度助成団体募集ひょうごコミュニティ財団の助成金は、すべて市民・企業・団体など民間のご寄付により運営しています。本助成金も市民の力による支え合いの仕組みの1つであり、市民の寄付が市民の活動を支えるという善意の循環を創り出していきたいと願っています。市民の寄付が支えるにふさわしい、市民相互の支え合いや参加と協力に基礎を置く社会活動をご支援していきたいと考えています。

助成申請受付

ひょうごコミュニティ財団 2025年度助成団体募集は受付終了いたしました。多くの皆さまのご応募ありがとうございました。(2024.12.19 17:00)

募集する助成事業

名称 説明 コース・分野 上限額 助成総額
有園博子基金 被害者支援・女性支援の活動 活動応援コース 20万円 400万円
被害者支援・女性支援を行う団体の基盤を強化する取り組み 組織基盤強化コース 100万円
真如苑・ひょうご多文化共生基金 多文化共生を進める活動や在住外国人を支援する活動 30万円 108万円
ひょうご・みんなで支え合い基金 小中高生から20代くらいまでの若者を主体とする活動 若者活動応援分野 20万円 80万円
全ての子どもたちが健やかに育つことを目的に、子どもの福祉向上に資する活動 子ども支援分野 20万円
50万円
250万円
市民の支え合いによる活動(他の基金・コースに当てはまらない活動) 一般分野 20万円
50万円
240万円
団体の足元を見つめ、足場を固めるための取り組み 組織応援コース 30万円 80万円

募集要項・申請用紙ダウンロード

2025年度募集要項(全募集共通) PDFファイル[PDFファイル]
申請書(有園博子基金/活動応援コース) Wordファイル[Wordファイル] PDFファイル[PDFファイル]
申請書(有園博子基金/組織基盤強化コース) Wordファイル[Wordファイル] PDFファイル[PDFファイル]
申請書(真如苑・ひょうご多文化共生基金) Wordファイル[Wordファイル] PDFファイル[PDFファイル]
申請書(ひょうご・みんなで支え合い基金/
若者活動応援分野・子ども支援分野・一般分野)
Wordファイル[Wordファイル] PDFファイル[PDFファイル]
申請書(ひょうご・みんなで支え合い基金/
組織応援コース)
Wordファイル[Wordファイル] PDFファイル[PDFファイル]
申請書(収支予算/全募集共通) Excelファイル[Excelファイル] PDFファイル[PDFファイル]
※各基金の詳細は募集要項をご覧ください。
募集要項に文言の修正があります(2024.11.21)
p.4 (4)助成対象経費 説明文の上から3行目。
旧)謝金は人件費と別扱いとします。ただし団体の構成員(役職員)への謝金は助成対象としません。団体の構成員への支払いを本助成で 充当する場合は人件費に含めてください。
新)謝金は人件費と別扱いとします。ただし団体の構成員(役職員)への謝金など、構成員への支払いを本助成で充当する場合は人件費に含めてください

説明会のご案内

説明会に参加できなかった方向けに11月15日の回の説明部分(質疑応答除く)を動画で公開します(2024.12.4掲載)。

【オンライン】
11/14(木)18:00~19:30
Zoomにて行います(終了)
【オンライン】
11/15(金)13:30~15:00
Zoomにて行います(終了)
【神戸】
11/21(木)18:30~20:00
中央区文化センター 1112号室(神戸市中央区東町115)(終了)
【オンライン】
11/26(火)13:30~15:00
Zoomにて行います(終了)
【姫路】
11/28(木)13:30~15:00
姫路市市民会館 第一会議室(姫路市総社本町112)(終了)
【オンライン】
11/30(土)10:30~12:00
Zoomにて行います(終了)
【オンライン】
12/ 4(水)18:00~19:30
Zoomにて行います(終了)

募集内容

対象となる事業、団体・個人

兵庫県内で活動する非営利団体(法人格の有無や種類は不問)による、市民主体の公益的活動。
※有園博子基金/活動応援コースのみ、個人も応募できます。

助成対象期間

2025年4月1日(火)~2026年3月31日(火)

助成対象経費

申請事業に直接関わる費用であれば、費目は問いません。ただし、人件費は原則として助成金額の50%までとします。

募集要項・申請用紙

このページの上部からダウンロードしてください。

応募締切

2024年12月19日(木)締切(必着)(申請フォームは17:00まで)
※所定の申請用紙にご記入の上、ページの上に開設する申請フォーム(11月20日開設予定)または郵便にて事務局宛お送りください。

個別相談について

本助成金の申請にあたって、疑問点や書き方のアドバイスなど、個別相談を実施します。どうぞご利用ください。
外国語話者など、申請時に困難を感じられる方は内容説明など個別のサポートをしますのでご相談ください。(対応は日本語となります)
・随時、要予約(TEL 078-380-3400まで)
・個別相談は12月13日(金)まで受け付けます。
・対面、もしくはオンライン(ZOOM)面談になります。オンラインの場合は予約者にURLをお送りします。

選考

外部メンバーを中心とする選考委員会において選考いたします。選考基準は募集要項をご覧ください。

決定通知と助成金の支払い

選考結果は2025年3月末までにメール等にて通知し、助成金は2025年3月末をめどに支払います。

お問い合わせ・書類送付先

ご不明点等がありましたら、お気軽に下記までお問い合わせください(月~金/10:00~17:00、土日祝休み)。

公益財団法人 ひょうごコミュニティ財団
〒650-0022 神戸市中央区元町通6-7-9 秋毎ビル3階
TEL: 078-380-3400 FAX: 078-367-3337
E-mail: josei[@]communityfund.jp [@]は小文字に置き換えてください。
(担当:福田、長澤、安井)

ひょうごコミュニティ財団市民活動大交流会 開催いたしました!(10.19開催)

 2024年10月19日、神戸市中央区のあすてっぷ神戸にて、ひょうごコミュニティ財団「市民活動大交流会」を開催いたしました。
 2024年度のひょうごコミュニティ財団の助成を受けていただいている皆さまを中心に、49人のみなさまにお集まりいただき、社会や市民活動への「参加」をキーワードに熱い交流の場を設けることができました。
(会場の空調故障のため、“暑い”場となりましたことは申し訳ございませんでした……)

 当日は助成先団体より3団体の皆さま(神戸レインボーフェスタ実行委員会さま、性暴力被害者支援センター・ひょうごさま、多文化センター まんまるあかしさま)に助成事業報告と「参加」についての取り組みを発表いただきました。

 更にゲストに高城芳之さん(アクションポート横浜)をお招きして、高城さんが横浜で学生の社会参加を進めている取り組みから「参加の入口づくり」のヒントを参加者全員で考える場となりました。

 また継続的にこのような場を作っていければと思います!

 

 

 

市民活動大交流会

今年度ひょうごコミュニティ財団の助成を受けていただいている皆さまに一堂にお集まりいただき、交流と学びを深める会です。横浜で学生の社会参加を進めている高城芳之さんを招きます。
「参加の入口づくり」についてみんなで学びましょう。

なお、一般参加も可能ですのでご興味のある方は当財団にお問い合わせください。

【開催日】2024年10月19日(土)
【時 間】13:00~16:30
【場 所】あすてっぷKOBE
  神戸駅より徒歩8分 高速神戸駅より徒歩5分
  ※有料地下駐車場有り
【内 容】
 第1部 活動報告 : 当財団の助成を受けている団体に活動報告をいただきます。

 第2部 トーク&セッション : 活動を続けるための「参加」の拡げ方をゲストスピーカーとともに考えます

 <ゲストスピーカー> 
 高城芳之(たかじょう よしゆき)さん
 (特活)アクションポート横浜 代表理事
   1982年生まれ。
   大学時代から「若者と地域をつなぐ場づくり」をテーマに活動をはじめ、
   新卒でNPOの世界に飛び込む。
   (特活)アクションポート横浜では学生のボランティアマネジメントを始め、
   企業の CSR相談事業、プロボノ支援事業などを企画運営してきた。
   認定NPO 法人 CFF ジャパン理事、NPO 法人まち×学生プロジェクトplus理事、
   明治学院大学社会学部 非常勤講師など。

 第3部 交流会 : 兵庫県全域から分野の異なる活動団体が一堂に集まって交流

📝チラシ 参加申込

【実施運営・お問い合わせ先】

公益財団法人ひょうごコミュニティ財団(担当:長澤・安井)
〒650-0022 神戸市中央区元町通6-7-9秋毎ビル3階
☎ 078-380-3400 FAX 078-367-3337
✉ hyogo@communityfund.jp

ひょうごコミュニティ財団の新しいロゴ

 2023年にひょうごコミュニティ財団は設立10周年を迎えました。
 財団の果たすべき役割や目ざしていく社会を再確認していく中で、今年に入ってからは新しいロゴマークを準備してきました。理事・監事・評議員・顧問・職員みんなで議論を重ね、頭文字の「ひ」とオレンジ色はこれまでの意匠を継承しながらも、これからの活動を象徴していく新たなデザインとしました。
 新たなロゴマークともども引き続きよろしくお願い申し上げます。

採択団体訪問:神戸レインボーフェスタ実行委員会

神戸レインボーフェスタ実行委員会の新井様と田辺様にお話を伺いました。

――まずはお二人の自己紹介をお願いします

新井「新井 智尊、43歳です。私自身のセクシャリティはゲイです。もともとは教育関係の会社を経営しておりました。4年前に同性同士の結婚相談所で田辺と知り合って、2020年のちょうどいまくらいに知り合って、お付き合いをして4年になります。」

田辺「田辺義宗、38歳です。僕はもともと看護師として働いていて、大学病院の救命救急で働きその後訪問看護に進み、10年ほど看護師として働いていました。」

お二人は、2021年の10月に尼崎市で同性パートナーシップを結んでおられます。いわゆる同性同士の夫夫(ふうふ)です。同年3月に神戸市中央区に事務所を借り、同性同士の結婚相談所を立ち上げられました。

当時は、同性同士の結婚相談所が全国に2~3箇所しかなく、かつスタッフの皆さんは異性愛者の方ばかりで、当事者がスタッフをされている相談所は無かったそうです。そこで、LGBTの当事者であるお二人が設立することで、LGBTの皆様が利用しやすい相談所を作りたいと「ベストリアン」という相談所を立ち上げられました。

最初は、ゲイ専門の結婚相談所を運営なさっていましたが、2022年の3月以後はゲイ以外のセクシャリティの方々、レズビアンやトランスジェンダーの方も対象とした結婚相談所「ベストリアンプラス」も立ち上げ、それがお二人の本業となっています。

――その他はどのような活動をされているのでしょうか?

新井「2022年に関西テレビに取り上げていただく機会があり、その後NHK、サンテレビなど様々なメディアから取材を受けました。それがきっかけで、保険会社の方から連絡をいただき、お話を伺いたいと言われました。その時は、『同性カップルで保険に困っておられる方はいらっしゃいませんか?』というお話でした。確かにLGBTの当事者の方の中には、保険に加入することが難しく無保険の方が多いのです。保険に加入するとなると、自分のことを全てさらけ出さないといけない部分もありますし、不本意にカミングアウトしなければならない事態にもなります。私達は日ごろからLGBTの当事者の方のために何かお役に立てることをしたいと思っていたので、僕たちが保険代理店をすることはできないだろうかと相談しました。すると、保険会社の方が「やる気があって試験を受けていただければ手続きはできます」と言ってくださったので挑戦し、現在「ベストリアンライフ」という保険代理店もさせていただいています。

あとは個別で対応するベストリアンスペースを運営しています。ゆくゆくはコミュニティに行きたいけど、まだその自信がないという方もいますので、まずは僕たちと1対1で話してから、コミュニティに繋げるという主旨です」

――田辺さんの性自認についてお尋ねします。どのようなことがきっかけでご自身がゲイだと自覚されたのでしょうか?また当時の葛藤などございましたらお聞かせください。

田辺「僕にとって父と母が理想のパートナー像なんです。自身がゲイと自認したのが幼稚園の年長時、男性の教育実習生の着替えているところをたまたま見てしまい、その時はなぜかドキドキしてしまったんですね。たぶんそれが初恋でした。

しかし、それと同時に僕はすごく大きな病気になってしまったと思ったんですね。僕の家は家族でよく映画を観るのですが、たまたまゲイの方がアメリカの収容所に連れていかれてゲイというのは病気で、治すというストーリーのものを観ました。その時両親も悪気なくゲイに対して嫌悪感を抱くような言葉を発していたので、やはり病気なのだと僕自身思ってしまったんです。

僕は普通の恋愛ができない、お父さんお母さんのように、男性が女性を女性が男性を好きになるということができないんだ、なおかつ大きな病気になってしまってそれは両親を悲しませることになる、言ってしまったら入院させられるのではないかというものすごい恐怖心があって、絶対に言わないでおこう、僕は普通ではないんだと思っていていつか大人になったら治るだろうとも思っていたのですが、やはり小学校・中学校と上がっていくにつれて全然変わらなくて、結婚できないんだと諦めていました。

僕には中学生の時に親友の女の子がいましたが、その子に初めて自分はある男性の先生が好きで、そのことを打ち明けたときに女の子が「全然普通やん」って言ってくれたんですね。「私も部活とかしていて先輩に対してカッコいいなと思うこともあるから普通だ」と言われたときにすごくうれしかったんです。親にも言えないけどその親友にだけは言えて、なおかつ否定されなかったことが僕の中で心の救いになって今ここで生きていられるのも、その子がいたおかげで乗り越えられたのかなと思っています。」

ゲイに対する悩みや結婚できないことへの悩み・不安をずっと持ち続けておられた田辺さんでしたが、パートナーを探すために様々なアプリや掲示板を閲覧しました。ですが結局長続きせず、もう諦めて何年も彼氏を作らないという状況が続いていたそうです。

そんなとき、田辺さんのお父様が癌に侵されていることがわかりました。田辺さんは看護師さんですので、お父様のご希望もあり自宅での看取りの準備をなさっていましたが、お母様が「自宅での看取りは怖い」とおっしゃったそうです。実は田辺さんのお母様も看護師でいらっしゃいますので、田辺さんにとってお母様の言動は驚きだったようです。その時に初めて、母親はおかあさんではなく父を愛する一人の女性であったのだと、とても考えさせられたと言います。

田辺「そんな母をみていると、僕はゲイだからと諦めていたけどやっぱりパートナーが欲しいと思ったときに、男性同士の結婚相談所が大阪にOPENすることを知り、頑張ってやってみようと思い、入会した1回目のお見合い相手で新井と出会って今にいたります。」

互いに人生のパートナーと巡り合えたお二人。ところが、お二人にはゲイの友人が全くおられないそうで、LGBTに関わるコミュニティの存在もご存じなかったそうです。そのような状況下で、二人が出会えたということがとても嬉しかったそう。

そして、もしかすると諦めてしまっている人もいるのではないか、自分自身の性に対する悩みを親にも打ち明けられず悩んでいる人もきっとたくさんいるはず、だけど諦めなければ出会うこともできるのだと知って欲しくて、ベストリアンを立ち上げられました。

また、残念ながら自分の性自認について悩みを抱えこんでしまい、自ら命を絶つ方も少なくありません。そのような方の悩みを聞くことは当事者の生死にかかわることでもあるので、田辺さんは国家資格の公認心理士という資格を1年間勉強して取得。素晴らしいですね。

――では、今回開催された神戸レインボーフェスタについて教えて下さい。何をみれば開催についてわかりますか?

新井「instagramX(旧Twitter)ホームページも作っていますので、そのようなところで情報を見ていただく、今はそれが一番の情報源です」

――レインボーフェスタは神戸では昨年初めて開催されたとおっしゃっていましたが、各地で開催されているのですか?

新井「各地でレインボーフェスタやレインボープライドという名前で色々やっていて一番大きいところが東京ですね。東京レインボープライドが毎年3日間開催していて今年も来場者数27万人でした。東京は一番最初にパレードから始まって約30年くらい開催しています。関西は大阪が一番大きくて毎年10月に行われています。昨年も2日間で2万8千人くらいの来場者でした。あとは九州、とか地方で言えば山口、島根、浜松など色々なところで開催されていてとにかく全国各地に散らばっていてそれぞれ誰かがやっています」

――目的としてはLGBTQの方たちの存在というか個性を知っていただくということでしょうか?お店が出店されていたりもしますよね

新井「そうですね。一つのお祭りのような感じで、なるべく誰もが来てもらいやすいような雰囲気を作る、特に近年はそのような感じになっています」

――お二人が神戸レインボーフェスタの主催となられたきっかけを教えて下さい

新井「はじめは、昨年自分たちが運営しているベストリアンの2周年を祝って、何かイベントをしたいと考えていたのです。しかし、候補地のKIITOの会場を見学したときに僕の中でピンときたというか。神戸ではフェスタが無い、これはチャンスではないかと思いました。そこで、田辺に『ちょっとこれベストリアンのイベントとかでは無くてこの際だから神戸レインボーフェスタと銘打って今年からやっていかへんか?』と提案して。

ちょうどその頃ニュースでLGBTのことで総理大臣の秘書官が失言をしたニュースがながれていて色々と騒がれていた時でしたので、何か僕の中で直感なのですけど声を上げるなら今じゃないかというのがありました
そこでどうしても5月3日の憲法記念日にやりたいと思っていたのですが、やろうと決めたのもかなり急な話でした。既に2月の終わりごろになっていたので、バタバタでしたがなんとか開催しました。

それでも600人ほどの方にお集まりいただきました」

神戸という街は、兵庫県でも一番大きな街で、外国人の方との交流も盛んであり政令指定都市でもあります。しかし、お二人から非常に保守的な街であると教えていただきました。

神戸を、変えたい。

そんな強い思いから、神戸レインボーフェスタの開催を決意されたお二人。

1度開催して、ある程度認知してもらえて社会的責任も出てきました。

1回開催して終わりというわけにはいかず、2回目の開催を考えたときやはり必要なのは資金でした。

――基金に応募されたきっかけや想いをお話いただけますか?

新井「もし2年目も開催するとなったら少なくとも前回の来場者である600人は絶対に超えるくらいの人間は来るだろうということで、規模は広げないとあの狭さでは何かあっては困るし、規模を広げないとダメだという話は終わった直後からしていました。

規模を広げるのであればとりあえずKIITOのギャラリーAの横にあるホールも借り切って全部で行う。ところが規模を広げるとなるとそれ相応にお金もかかる、特に場所代がとにかくかかります。それ以外に経費も考えますと100万円を余裕で超えてしまうのです。

これはちょっとさすがに自分たちの持ち出しにも限界があるというところで、もしかしたらどこかで助成金を取れないだろうかと考えました。」

お二人は、助成金を獲得できるのはNPO法人しかダメだと思われていて、半分無理だと諦めておられたようです。しかし、インターネットで調べると任意の団体でも助成金を受け付けているところがあることを知りました。様々な条件を調べて、たどり着いたのがひょうごコミュニティ財団でした。

新井「ただ、コミュニティ財団が募集されておられる要項に、うちのようなフェスタが当てはまるかどうかがわからなくてとりあえず、財団にすぐ連絡させていただいて、僕たちのやろうとしていることが趣旨に当てはまるのかどうか聞きたいんですと言ったら、快く引き受けていただいて、お話をさせていただいたんです。」

お二人は、財団の職員が快く話を聞いてくれたこと、すごく良いことをされていますねと言って貰えたこと、保守的なこの神戸の街でちゃんと話を聞いてくれる人がいて、アドバイスをくれたり、初めて人に凄いと言われたことが本当に嬉しかった。申請が通るとか通らない以前に、自分たちの活動を認めてもらえたことが本当に嬉しかったと涙ながらに語ってくださいました。

――ひょうごコミュニティ財団が支援している基金は、市民の皆様の寄付で成り立っています。支援者の方に向けて何か一言お願いします。

新井「とにかくこの神戸レインボーフェスタを開催できたというところが、一番大きかったですね。それで今年は昨年を超えて1032名の方にお越しいただきましたので、やはりこのお金があったからこそ開催もできて一定程度周知もできた、広がったというところです。

何よりもLGBTの当事者の方で悩んでおられる方、苦しんでおられる方、特にカミングアウトせずに生きてこられている方が唯一神戸の1年に1回のその場所に来て本当に自分の思うままの姿でいれて誰の目も気にすることなく楽しめる、そういう空間をやはり作れたことは大きいと思います。

このような基金があったおかげで、安心できる場所が作れたということとその他にLGBTの当事者以外の方にも一定程度ご来場いただいてLGBTのことを知ってもらえたという、これはものすごく大きいですね。

中にはやはりLGBTのことをよくわかっていない人、もしかしたらちょっと偏見を持っていた人もいると思うんですね。でもいざあの会場に来てもらったらみんな全然普通じゃないかと、おもしろい、楽しいと思たという方も沢山いると思います。

今年は目玉としてウエディングファッションショーをさせていただいて、モデル14名のうち13名がLGBTの当事者だったんですね。ファッションショーを見た後にLGBTの当事者でない方々が「こんなに幸せそうなカップルが何故日本では結婚できないのだ?」と涙を流された方も沢山いらっしゃって、そういう方々にもLGBTという概念がいかに普通でだけど世の中ではちょっと弾かれているという現実を皆さんに知ってもらえたという効果はものすごいあったと思います。

だから、あのようなフェスタを毎年やることで少しずつでも偏見が溶けていったり正しいLGBTの知識を知っていただけるというその役にたっている、そのフェスタをやれたということがまさにそこに繋がっているのではないか。だから、お金がそのままそこに活きているというように僕たちは考えています」

――今後、どのような未来を理想とされていますか?

新井「LGBTというそんな言葉すら無くなって、当たり前のように子供たちの会話や大人たちの会話で【彼氏・彼女いるの?】とそういう聞き方ができる世の中に、それがもし同性のパートナーだったとしても、驚くことなく「わ!いいやんか」と言える世の中になる、街中でも同性同士でも平気で手を繋いで仲良く歩けるような時代、世界にしていきたいと思うので、皆さんにも知っていただいて引き続きご支援いただけたら嬉しいです」

田辺「支援者の方にも、今LGBTって10人に1人はいると言われていて左利きの方や眼鏡をかけている方と同じくらいの確率でクラスにもいるんですね。そう考えると支援者の方の家族の方の中や友人の中にももしかしたら言っていないだけでいる可能性があるんですね、なので、そういう方たちが神戸は住みにくくて、大阪の方がLGBTに理解があるので住みやすいから大阪に住みたいというのではなくて、神戸で生まれて育ったから神戸で住み続けたいと思ってもらえるような活動を続けて行きたいので、支援者の方からいただいたことはいつかそこに還元できる、すぐにはできないかもしれないけど、この活動を継続していくことでいつか繋がるのではないかなと思っていますので、是非支援の方を継続していただけたらありがたいなと思います」

新井「物事って〇っていう人もいれば絶対×という人もいて、それはもう仕方のないことなのですが、ただ間違った知識でそれを×だとして偏見や差別をしていいということにはなりません。×は×でもいいけど、そういう人たちが普通に「いる」ということは知っていただいて、でも×なら×で自分はもう関わらないよということで良いと思います。そこを偏見や差別で、攻撃することはないんです。ただ、正しい知識だけは〇だろうが×だろうが知っておいていただきたいという気持ちが僕たちにはあります。」

田辺「現場レベルで学校の先生は本当に板挟みになっているのだと思うのですね。生徒から言われて、父母から言われて、学校関係者からも言われてその中で、神戸で1年に1回神戸でレインボーフェスタをすることによってありのままの自分でいられる場所であったり、逃げ道がでれば、神戸で開催する意義があると思います」

――先ほど神戸が保守的だというのがあり、色々な局面で感じられていると思うのですが、主に行政面と一般市民の感覚と両方あると思うのですがどちらの面が強いと感じられますか?

田辺「神戸ではやっとパートナーシップ制度が導入されて兵庫県下でもパートナーシップ制度がやっと導入されたという状況ですが、当事者の声からすると聞くのがどこに相談していいのかわからない、誰に言えばいいかわからない行政でパートナーシップ制度があるのはわかっているがそのチラシはどこに置いてあるのかその窓口に相談したい時に、どういったところに相談できるのだろうかとか、それは誰がしているのか見えないレベルであったり、というのがあるのでせっかく良いものはできているけど当事者と繋がるパイプ役がなくてということを考えると、良いものを作っているけど当事者とのつながりがないので」

新井「神戸市の場合はもともとが保守的というところもあって、例えば神戸市の福祉局などの現場の職員の方々はLGBTのことを進めたいという思いが強いんですよね、でもそれの承認を得ようと思ったら上に上にいかないといけなくなる。それが今度は市長であったりとか、市議会とか政治家の方になってくるとガチガチに硬いのでなかなか現場の声と政治家との声が一致しないんです。」

――LGBTQという言葉が一般的になりつつあるわけですが、数年前はそのような言葉すらなかったですよね。発祥は海外だと思うのですが日本と海外と比べて違いはありますか?

新井「教育がまず日本の場合は追い付いていません。今でももちろん当事者を呼んで講演をしたりはしていますが、それでも年1回とかなのでもう少しジェンダーやマイノリティというところの授業の様なものを何かの科目の中にきちんと落とし込んで継続して子供たちに学ばせていくというところ。それでも日本はまぁ若者は寛容にはなってきていますけどね。そこがやはり遅いというところがありますし、結局国ごとにみていても、もちろん宗教上無理なところは仕方がないとして、アメリカなどでも進んでいる国などを見ていますと結局は政治がしっかりしているからきちんとそういう法律をたてて寄り添うことができているんですよね。

日本はどうしても保守色が強く今は特に政権を自民党が握っているので自民党自体がどうしても保守色の強いところ、選挙を意識しているので日本の場合なおさらですよね。だからこそLGBTに対して進みが遅い、鈍い、そこがまず海外と決定的に違うところです。困っている人に目を向けているようで実は自分たちの票を取るために支援者の方に目が向いているのが政治家だと思うのですよね。そこが圧倒的に海外と違うところです。」

――トランスジェンダーの方とかは医学的にも非常に難しい立場でいらっしゃるし、自分自身も戸惑うことがあるでしょうから、そのような人たちを守ってあげないとというような思いをすごく感じますね。そういう意味ではどうですか?ベストリアンプラスまで広げて自分たち以外の人たちも受け入れて話を聞いていこうという現場としては戸惑いとかもあるんですか?

新井「そうですね。僕らもまだまだ勉強しないといけないし、その反面ありがたいことに感謝してもらえたり、セクシャリティの違うトランスジェンダーの方に僕たちも支持をいただいたりとかしているので、戸惑いはありながらもここは挑戦していかないといけないなとそうでないと何も変わらないというのが僕たちの中にはあるのでわからないことは、素直に当事者の方に聞いて勉強させて頂く姿勢で取り組んでいくということです」

――究極は性別とかどうでもよくて、個人がどういう人かということが重要ですよね。皆さん個性の延長なので、でも実生活では皆さん住みにくさがあって、例えば左利きの人が色々なものを使うのに不便があるように、我慢すればいいだけの程度かもしれないけど、それぞれの人がそれぞれの立場でできるようなことになればいいですね

田辺「僕を救ってくれた親友の女の子のような方が今後も増えて行って欲しいなと思います。フェスタをしたときに親御さんを見たときにすごく感動して、子供たちがLGBTのイベントに何気なく参加していて、幼少期からこのような環境にいたら本当に違うだろうなと思いましたね。

あと、海外との違いという点でいえば外資系のホテルとか上司のBOSSが自分の性的マイノリティを公言している方が多いので、LGBT関係なく昇進したり大使館にいた人が、ゲイのカップルでいらっしゃったりしたので、それを見ると海外と日本って違うんだなと感じました。」

――今後もお二人の活動を楽しみに拝見させていただきます。今日はどうもありがとうございました

当法人代表理事が内閣府公益認定等ガイドライン研究会メンバーに就任

2024年6月にスタートした内閣府「公益認定等ガイドライン研究会」につき、当法人の実吉代表理事が同研究会参与(メンバー)を拝命しました。
これは、2024年5月に成立した公益認定法の改正を受け、2025年4月の新制度施行に向けてその実務的な運営基準等を検討し、現行の「公益認定等に関する運用について」(通称・公益認定等ガイドライン)の改正を検討する会議です。

公益認定等ガイドライン研究会
https://www.koeki-info.go.jp/regulation/guideline.html

なお、ご報告が漏れていましたが、実吉代表理事は2023年8月より、大阪府公益認定等委員会の委員も拝命しています(任期:2023年8月〜2025年8月)。