採択団体訪問: 夢ノ森伴走者CUE

今日は、NPO法人夢ノ森伴走者CUEさんに伺い、代表の向山揺温さんからお話を伺いました。
夢ノ森伴走者CUEは、つながることを通じて社会や自然環境に循環を取り戻すとの趣旨で、若者と地域の方々との交流の場「つながりカフェ」の運営や里山プロジェクト等、様々な活動を展開されています。同団体は、当財団の「ひょうご・みんなで支え合い基金」の中に2024年度に新設された「若者活動応援分野」で、2024年度・2025年度と連続採択された唯一の団体です。この助成は若者が主体で行う活動を応援するものであり、未知数な部分を持ちながらも、将来性に期待したい、そんな活動を応援しています。

ーーまずは、団体の設立についてお話をお願いします。

僕の原点は、小学校5年生に遡ります。戦争のこと、沖縄戦について知り、正義と正義がぶつかり合っているのを見たのをきっかけに、この問題は僕がここにいることで解決できることではないなと感じて、じゃあもっと地域で今の自分にしかできないことをやろうっていうふうに決めたのがきっかけです。それで立ち上げたのが僕のNPO法人夢ノ森伴走者CUEという団体で、この団体は一言で言うと地域のプレイヤーを育成する団体です。

ーー他にも里山プロジェクトを立ち上げておられますよね。

里山を10ヘクタールほど地域の方と契約を結んで借りています。地域の方々から見れば土砂災害が起きるような荒地で、山主も高齢のため整備できない問題がある。しかし、僕たちがきちんと整備すればその場所は挑戦できる「フィールド」になります。ここで学んだことを自分の地域に持ち帰り落とし込んでもらう。そういうプロジェクトです。

ーー活動されている中での失敗談はありますか?

そもそも僕は失敗っていうのはあんまり失敗と捉えないタイプっていうのはあるんですけど、やはり一番の課題はマネタイズ・資金面です。ですので、収益事業もしっかり考えていかねばなりません。ただ、収益事業をするとは言いつつ僕自身はこの4年間お金のことは考えずに走り続ける4年間にしてみようと思っています。その理由として気候変動のタイムリミットが残りわずかなことは一つあるんですけど、もう一つの大きい要因は、今までの先人の方々の中に、本気で活動していった人たちがいて、そういう人たちの恩を感じ、またその恩を次の世代に送っていく、そういう恩送りっていうものをしていった先に何があるのかなっていう、それで僕が見返りを求めずにやり続けた先にどんな未来が待っているのかを見てみたいなっていうのがあります。

将来的には、法人の形は、プレイヤーを育成するということは変らず、また、代表である自身は、振れ幅も大きい訳ですが、その時その時の現役世代にできることをやる、その2つの軸が重なり合う時に共感を生み、大きな発展を見出せると思っています。

ーー当助成金に対して、どのような思いを抱かれていますか?

とても良い助成金だなっていうのは率直に思っていて、調べても「若者を応援します」みたいな助成金は少ない気がします。敢えてそこに焦点を当てている視点とか、話を聞いていても本当に若者のやりたいことを、何か失敗してでも、挑戦する過程を見てるっていうのが、今の教育の学校教育とも違うし、新しい視点だなと思います。またこれからもぜひ応募したいと思ってますし、どんどん他の方にも広げたいと思っています。

ただ結構難しいなというふうに若干思っているところを率直にお話しますと、僕たちの学生世代でそもそも助成金を取るとか、NPOを立ち上げる選択をする子が少なく、それは社会問題について立ち向かおうとするとスタートアップでやっちゃう人が多いという現実がありますね。僕はその逆で、地域でもっとやって、地域でNPOとか一般社団法人とか、本当に小さなところからやっていくっていう活動を大切にするタイプなんですけど、そう考えた時に、学生との繋がりが難しいなとも感じます。ただ、使いやすい助成金だと本当に思います。

ーーありがとうございます。では最後に、今後繋がるであろう若者世代で活動しているメンバーに対して、先輩として一言お願いします。

僕は先輩というよりは、困ったときは寄り添える存在でありたいなというのが昔からあります。僕が小学校の時からずっと大切にしてることが「憎しみを憎しみで返さない」ということです。それはどれだけ苦しいことがあっても、辛いことがあっても、苦しいことを受けても、全部憎しみで返してしまったら、それがまた次の誰かに憎しみが移動してしまう。そうやって憎しみの連鎖というものが生まれていってしまうから、だからそれだけはやめていこうと決めていています。その為に一番よいのは敵がいなくなることなんです。自分と意見が違う人がいても、自分はそれを尊重できる。相手が攻撃してきても、違う意見だからって言ったとしても、それはそれでいいじゃないかと思えるようになることで、結果、意見が違っていても攻撃してくることはありません。
ですので、是非同世代だったら一緒にこの大きな社会問題に立ち向かっていきたいなっていうのが一番の思いです。あとはもう失敗を恐れずに行動し続けるっていうのを、口で言うだけでは薄っぺらいので、僕自身がその姿を見せて行きたいと思っています。

向山さんは、まだお若いのですがご自身がやりたいこと、やるべきことをしっかりと見据えておられて、お話を伺いながら色々と勉強をさせていただきました。
ありがとうございました。
NPO法人夢ノ森伴走者CUE