「ひょうご・みんなで支え合い基金」終了のご挨拶

新型コロナウイルスは、多くの方々の生活に困難を与えました。

特に、子ども、女性、外国人、障がい者、高齢者、若者、就労困難者など普段から困難を抱える方々は、より大きな影響を受けてしまいました。

ひょうご・みんなで支え合い基金は、そうした困難を抱える方々を支えるために設立された基金です。

特に、そうした困難を抱える方々を支援しているNPOやボランティア団体なども、経営状況が悪化し活動が難しくなってしまうのではないか、ということから、「支える人を支える」基金としてスタートしました。

多くの皆様からのご寄付をいただき、これまで全3回の助成を実施することが出来ました。ありがとうございました。

この基金の特徴は、兵庫県内の多くのボランティア団体、NPO、企業などによる実行委員会形式で運営してきたという点です。ある特定の団体が寄付を集めるという形ではなく、兵庫県内の様々な団体がお互いに支え合う形で運営されてきました。

新型コロナウイルスの影響は徐々に弱まり、コロナ前の社会に戻りつつありますが、この基金を通じてお互いを支え合うネットワークが形成できたことは、必ず次の社会のために役にたつと考えています。

3回の助成を通じて、多くの団体からの応募をいただきました。
残念ながら資金の限界もあり、全ての団体に十分に助成できたわけではありませんが、貴重な活動へと役立てていただくことができたと考えています。

また、この助成を通じて、社会のあらゆるところで多くのNPO、ボランティア団体が人々の生活を支えているということを改めて感じました。

社会の中には様々な歪みがあり、その歪みに落ち込んで困難を抱えている人が必ずいます。その困難に立ち向かう人たちの支えになるのがボランティア、NPOであり、社会にとってなくてはならない、生活のためのインフラであるとも言えます。

本基金は、そうした社会インフラを支えていく基金であったと言えるでしょう。

本基金は、コロナ禍で困難を抱える人を支える活動や支える団体への助成を主な目的としていたため、一旦その役割を終ることになりました。

しかし、コロナ禍が収束に向かっているからと言っても、困難を抱える人たちがいなくなるわけではありません。

本基金を通じて作られたネットワークを通じ、それぞれの団体が引き続き多くの方々の困難に立ち向かっていきます。

基金としての活動は終了しますが、今後もそれぞれの団体の活動へご理解・ご支援を継続していただけましたら幸いです。

実行委員長 頼政良太