TEARDROPSIKAWADANI BASE ~子どもたちの名前のない痛みを聴く、地域の拠点~

TEARDROPSは伊川谷地域を拠点として、「名前のない痛み」に耳を澄ませながら、子どもたちの学びと居場所をつくっている団体です。
神戸市西区伊川谷町には小中高生が安心して過ごせる場所が少なく、進路や生活の悩みを相談できる機会も限られています。
また、玉津や桃山台など周辺地域も含めて、情報格差や孤立の課題が根深くあります。
私たちは無料塾や子ども食堂と連携し、お寺で多世代交流の機会をつくりながら、
地域全体で子どもたちを見守る土壌を育んでいます。
大学生や地域の大人と共に、安心できる社会づくりを進めています。

皆様のあたたかいご支援により、目標金額50万円を達成することができました。心より感謝申し上げます。

(共感寄付 2025.6月より参加)
達成率 0%
達成金額 ¥0
目標金額 ¥1,180,000

残り 363 17時間 10

募集期間: 2026年4月1日 〜 2027年3月31日

 なんのために?

私たちTEARDROPSは、2022年度から小中高生を対象とした「無料学習室」(コープデイズ神戸西協力のもと)、2024年度4月から、伊川谷地域で「しずく学習塾」という公立中学校に通う学生を対象とした無料学習塾(他団体と共同で運営する形)を運営してきました。その中で、伊川谷地域には経済的・家庭的な事情により、塾や家庭教師を利用できない学生や学校に通学できていない学生が一定数存在することがわかってきました(伊川谷や長坂地域だけでなく、玉津地域や桃山台、垂水地域から通う生徒も存在します)。また「家族と旅行やバーベキューなどの体験をしたことがない」という体験格差も存在し、その背景には共働き家庭やひとり親家庭で、十分に子どもに時間を割けれないという現実もあります。そのほかにも「塾には通えているが馴染めずたらい回しになっている」「未就学児や小学生向けの場所はあるが、中高生向けの居場所がない」などの声も、私たちの居場所を利用している学生や保護者の方から頂いています。
西神中央、学園都市、名谷などの駅付近には中高生が無料で利用できる「ユースセンター」が存在しますが、伊川谷地域にはそのようなユースセンターが存在しません。中高生(大学生も含む)が進路について考える際も、その地域性故に情報を得にくいという現状があります(情報格差)。また、伊川谷町は教育/福祉の問題を抱えている玉津町とも接している場所です。ですが、中学生や高校生が気軽に相談できる心療内科がほとんどありません。
そもそも近くに心療内科自体が少なく、あったとしても「未成年は診療対象外」とされている場合も多いのが現状です。
そのため、心の不調を抱えても、専門家に相談する前に諦めてしまう子どもたちがいます。
学校にも家庭にも言えない悩みを、一人で抱え続けてしまうのです。
伊川谷地域に、小中高生が気軽にアクセスできる拠点を作り、伊川谷地域での地域ネットワークを強固にしていくだけでなく、その周辺地域とも教育/福祉の面でも連携を敷いていく必要があると考えます。

なにをする?

TEARDROPSは、学習支援・食事支援・体験的な学びを、一軒家を拠点として継続的に実施する体制を構築することを計画しています。

これまで本団体は、商業施設や寺院等の公共性の高い場所を活用し的的な学習支援や居場所づくりを行ってきました。一方で月/週数回・時間限定の関わりでは、子どもたちの生活状況や心理的変化を十分に把握することが難しく、困り事が顕在化した段階で初めて認知されるという課題がありました。

学習の遅れ、進路への不安、食生活や家庭環境に関する問題は、定型的な支援プログラムの中では表出しにくく、日常的な関係性の中で初めて把握できる性質を持っています。こうした背景を踏まえ、本団体では「常設的に関われる拠点」の必要性を強く認識するに至りました。

①学習支援ー個別最適化された学びの機会の提供
経済的事情や家庭的事情。地理的事情により、学習塾等に通うのが困難な子どもを対象に、無料の学習支援を実施します。一軒家という生活に近い空間を活用することで、学習面の課題だけでなく、生活背景や心理的不安を含めた理解が可能となり、教育格差の是正にとどまらず、伊川谷地域における教育・福祉的課題の把握・可視化にも繋がると考えています。

②放課後に立ち寄れる居場所の常設ー生活の保障としてのセーフティネット機能
家庭環境により、放課後の居場所や生活の安定が確保されにくい子どもに対し食事支援や進路相談・生理用品の配布などを含む常設の居場所を提供します。
支援を目的化するのではなく、日常的な関係性を前提とした関わりを通じて、困り事が深刻化する前段階での把握及び対応を可能にします。

③学校でも塾でもない、地域に開かれた学びの場の創出
プログラミング、アート、映像制作、デザイン等の体験的学習を通じて、子どもたちが自らの関心に基づいて学びを設計できる環境を整備します。常設拠点を活用することで、制作活動や試行錯誤の過程を含めた学習が可能となり、正解のない問いに向き合う力や自己表現の機会を保障します。

このように、本団体が設ける居場所は、支援の実施場所であると同時に、地域の多様な主体が出会い、関係を育てるためのハブ(=中間支援的な役割)として機能することを目指しています。(構成メンバーの多くが10代・20代である私たちがそのような役割を担うことに大きな意義があると考えています)

寄付金額のイメージ

 ◎1,000円のご寄付で居場所に立ち寄った子どもや若者が、1日分の飲み物や軽食、消耗品を利用できます

 ◎5,000円のご寄付で、居場所一週間分の光熱費/運営費を賄うことができます

 ◎10,000円のご寄付で、子どもたちが学べる学習支援教材やタブレット一台分を用意できます。

 ◎30,000円のご寄付で一ヶ月分の食事支援・生活支援費として、家庭で十分に栄養が取れていない子どもたちの栄養補助ができます。

 ◎50,000円のご寄付で子どもや若者たちにいつ来ても灯りがついている場所を1ヶ月保てます。

大切にしていること(団体の強み)

TEARDROPSは、2021年1月に伊川谷地域で団体を設立し、約4年間にわたり子ども食堂や無料塾の設立・運営に継続的に関わってきました。単発的な取り組みではなく、地域に根ざした継続的な活動を行い、実践や信頼・評価を蓄積してきた点が強みです。その一例としてコープこうべ「第34回虹の賞」を受賞しています。

構成メンバーの多くが10代20代であることも大きな特徴です。例えば、神戸市西区では、一つの町に一つの子ども食堂が設置されている一方で、運営メンバーの高齢化や人手不足、後継者不足が顕在化しています。私たちがこのような事業に関わることで、若者が地域活動に継続的に関与する新たなモデルを提示できると考えています。子どもたちにとっても、年齢の近い大人に関わることは心理的安全性の向上に繋がります。

また、私たちは、地域の「つなぎ役」を担う存在でありたいと考えています。

児童養護施設で育った若者や、精神疾患などで一度社会から距離を置いた人が、再び地域に包括されていくことは決して簡単ではありません。例えば、「ヤングケアラー」「特定妊婦」など『「支援対象者」としての言葉』はたくさん作られていますが、本人が自分のことだということを認識しなければ支援の対象にならない場合もあります。(支援の枠にはまりたくないが、支援やサポートが必要な場合もある。)

また同時に地域で支える側に立つ人もまた、支えられる必要がある存在だと、私たちは考えています。地域活動は善意や使命感に支えられている一方で、担い手自身の不安や葛藤、疲弊や孤立が見えにくい構造を抱えています。「支援する立場であること」によって、弱さや困難が抱えにくくなり、結果として1人で抱え込んでしまうケースも少なくないでしょう。

「The Personal is Political.」

地域活動への想いと自分自身のキャリアや生活との両立、これは、個人の努力や覚悟だけで乗り越えられる問題なのでしょうか。

代表の私(児玉)自身も、地域活動の相談をした際「死にたいと思っている人がいたら教えてください」と声かけられた経験がありました。その言葉に悪意はなかったことは理解していますが、それと同時に「支援を必要としている人」のなかに自分は含まれていないのだと突きつけられたように感じ、強い憤りと絶望感を感じました。

本来であれば、人・資源・支援が地域の中で循環しているはず。ですが、現状を見る限り、その仕組みが十分に機能しているとは言えません。困り事が表に現れた時にはすでに深刻化し、気づいでも手を差し伸べれない場面もあります。日常の揺れや小さな変化に気づくには、特別な支援よりも、日常的に顔を合わせられる関係性や信頼を築き上げることが重要だと私たちは考えています。

さらに、「高校生/大学生が関わる・主体となる」といった言葉で、若者をブランディングとして消費している状況も見られます。若者が一時的な担い手や広告塔として扱われることで、若者は燃え尽きやすくなり、地域との関係は継続されにくくなっています。

TEARDROPSは若者を「肩書き」や「新しさ」で消費するのではなく、年齢や立場が変わっても関わり続けられる『回路』を地域の中に作り出したいと考えています。若者自身が地域に根を張り、人と人との関係性の上で時間をかけて育っていくこと。その積み重ねこそが、地域の「本当の循環」を生むと信じています。

★【応援メッセージ①】★
自分自身が地域で居場所づくりの活動を続ける中で、「地域のために何かしたい」という思いが、制度や立場の都合によって消費されてしまうような経験を、何度もしてきました。
特に若い人は、その立場ゆえに、より使われやすい存在になってしまうと感じています。
地域には確かに課題がありますが、行政は(人にもよりますが)制度の枠の中でしか動けないことが多く、現場からの「こんなことが必要だ」という声が、十分に受け止められない場面も少なくありません。
本来、地域のことを一番よく知っているのは、そこで育ち、暮らしてきた人たちです。
私たちは、現場で感じた課題に向き合い、解決しようとしてきました。
2025年度には複数回のイベントを企画・実施し、これまで閑散としていた場所に200〜500人が集まる場をつくることもできました。
事前準備や当日の運営など、見えないところには多くの手間と責任があります。
しかし、その多くは無償で、時には赤字を抱えながら続けてきた活動でもあります。
「市民のために」「地域のために」という想いがあるからこそ続けてきましたが、その想いをいいように使われてしまう構造が、確かに存在しています。
市民が一から取り組もうとすると、分からないことばかりです。
それでも現場で踏ん張ってきた人たちの取り組みが、資金がないという理由だけで途切れてしまうのは、あまりにももったいない。
若い人が地域で活動し続けることは、小中学生にとって「相談してもいい存在」「少し先の自分」としてのロールモデルになります。
安心感や憧れを生むその関係性は、お金では測れない価値を持っています。
だからこそ、活動を継続するための「お金の支援」が必要です。
「想い」だけに頼らない形で、地域の活動を続けていくために。
TEARDROPSは、消費される存在で終わらず、地域とともに歩み続けるために、次の段階へ進もうとしています。
その一歩を、私達も応援しています。

KOBEのはしっ子  辻静花

★【応援メッセージ②】★
毎日あいていて、ふと気づいたときに行ける場所やアクセスできる場所があること。
それは、困ったときのための「支援」以前に、人が人として存在できるための土台だと思います。
社会の多くの場では、能力や成果、役割が先に求められます。
人権や人としての尊厳は制度や組織によって守られるべきはずなのに、実際には「同じ言語で話していない」と感じる場面も少なくありません。
TEARDROPSは、家でも学校でも職場でもない第3の選択肢として、評価される前に、ただそこにいていい場所を地域につくってきました。
常に開かれているからこそ、表に出る前の苦しさや、まだ名前のついていない生きづらさにも、そっと触れることができます。
子どもだけでなく、精神疾患や孤独を抱える人にとっても、「行っていい」と思える場所があることは、社会とつながり続けるための権利の一部であり、その人を守るための共感・サポートに繋がる権利でもあります。
人を制度に合わせるのではなく、制度の外側から人を守ろうとするこの営みが、これからも続いていくことを願っています。

TEARDROPS理事 福井千遥

★【応援メッセージ③】★
ありのままの自分でいられる場所。
日常の中で身に着ける鎧を脱ぎ捨てて、何者でもない「私」でいられる場所。
社会の多くの場では、役割を演じることを求められます。
けれど本来、人は、ありのままの自分でいることを認められているはずです。
その想いや世界観、哲学、理想像を理解してもらうことは、一筋縄ではいきません。
届けたいことがあるほど、言葉にすることは難しい。
さまざまな捉え方をされ、一般的な枠組みに当てはめられてしまうこともあります。
それでもなお、「必要だ」と信じて動き続けること。
それが活動のなかで、いちばん試され続けてきたように感じます。
そしてもうひとつの大きな問いは、“持続可能であること”。
ありのままでいられる空間が、特別なものではなく、あたりまえにそこにある状態であり続けるためには、それを支えられる状態に、自分自身がいなければなりません。
組織としての基盤や資金の支えだけではなく、自分自身の人生、ライフイベント、ライフスタイル。
それらとどう折り合いをつけながら歩んでいくのか。
届けたい人たちにとって心地よい空間をつくるために、自分はどんなキャリアを選ぶのか。どんな生き方をしていくのか。
活動と人生が切り離されたものではなく、進めていくそのすべてが人生そのものになっていく感覚があります。
想いだけでは持続していきません。けれど、想いがなければ始まりもしない。
そこにはしなやかさが必要だと思っています。
決して折れることなく、崩れることのない土台、人と組織の強さ、持続していくための環境構築。熱い想いに冷静な思考・行動が合わさること。
そしてそれは、誰か一人が背負うものではないはずです。
「自分にはできない」ではなく、「自分なりの方法でできることを少しだけやる」。
それが応援という形でも、支援という形でもいい。
活動の輪が、個々のできるやり方でつながり、広がっていくことで、偏ることなく、想いが寄り集まり、大きな力になっていく。
わたしはその力を信じています。

CanVas代表 不二山七海

今後のビジョン

・神戸市西区・伊川谷での実践をモデル事例として蓄積し、居場所づくり/学習支援/若者・支援者ケア/中間支援を統合した運営モデルを確立する
・活動のプロセスや失敗も含めて言語化・記録・体系化し、他地域でも再現可能な形で共有する
NPO法人化を通じて、全国の地域団体・教育機関・支援者と連携できる基盤を整える
・高校・フリースクール・地域団体と連携し、不登校支援/探究学習の地域実装/学校内外での学びの選択肢づくりを複数地域で展開
・畑を活用した食育・療育的実践についても、都市部/郊外/地方など地域特性に応じた複数の実践モデルを構築
・若者が地域活動に関わる際に生じやすい「消耗」「弱さの不可視化」といった課題に対し、若者自身を支える仕組み(ピアケア・リフレクションの場)を全国に広げていく
・「支える/支えられる」を固定しない関係性を前提とした実践を通して、スティグマへのレジリエンスを育む地域づくりを各地で実装
・最終的には当団体のビジョンである「すべての人がスティグマへのレジリエンスを持って生きられる社会」の実現を目指し、地域実践から社会構造へと問いを広げていく

担当者メッセージ

この団体を立ち上げたきっかけは、代表である私自身の体験にあります。
高校三年生の頃、私はいつも「居場所がない」と感じていました。学校も居づらい。カフェも有料自習室も、高校生にとっては気軽に行ける場所ではない。それなのに、社会は「勉強しなさい」と求めてくる。じゃあ、どこで勉強すればいいの?そんな問いから、地域とつながる第一歩が始まりました。
そして大学三年生、コロナ禍での団体運営のなかで、私は言葉を失いました。
「あなたはリーダーに向いていないと思います」「ちゃんと説明して」「根拠は?」「もっと論理的に」――そうした声があふれ、糾弾される社会の中で、言葉にならない思いを持つことすら否定されるような感覚に陥ったのです。
それでも、助けられた言葉がありました。
「学校に行きたくない」「死にたい」――そんな「名前のある痛み」を語る番組を見て、自分の痛みも、きっとどこかで誰かとつながれる、と感じました。
けれど私は思います。
「名前のある痛み」は、そもそも「名前のない痛み」がどうにもならなくなったときに、ようやく言葉になって表れるものなのではないかと。
不登校ではなくなったら、もうしんどくないの?
死にたいと書かなければ、見てもらえないの?
そんな社会の空気の中で、言葉にならないまま沈黙していく痛みの方にこそ、耳を澄ませたいと思うようになりました。
だから私たちは、完璧な説明を求めない社会の一部でありたいのです。
理由や根拠がなくても、ただ「ここにいていい」と思える場所をつくること。
それがTEARDROPSの根っこにある願いです。
活動の拠点である伊川谷地域には、中高生が安心して過ごせる場所がほとんどありません(ユースワークを行うための土壌も整っていません)。地域には学校に行きづらさを抱える子や、家庭の孤立に悩む子どもたちもいます。そうした子どもたちに寄り添うべく、私たちは無料塾や子ども食堂、他団体と連携しながら、放課後や週末にふらっと立ち寄れる「第三の居場所」を広げてきました。
また、お寺(与楽寺)と連携して多世代交流の場も展開し、大人と子ども、地域の人たちが「一人じゃない」と感じられる風景を、少しずつ育んでいます。
私たちの活動はまだ小さな一歩かもしれません。
ですが、この社会に「名前のない痛み」を受け止める余白が生まれるように、静かに、確かに歩んでいきたいと思っています。
あなたの寄付が、その一歩を支えてくれます。
どうか、力を貸してください。

団体基礎情報

団体名TEARDROPS
住所兵庫県神戸市西区
メールアドレスnpoteardrops21@gmail.com
代表等【代 表】児玉 祐葵
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