インタビュー

一般社団法人 すまいの未来研究機構インタビュー

インタビュー団体様:一般社団法人 すまいの未来研究機構
助成プログラム:第3次、アイクラフトひょうご若者応援基金枠
助成期間:2022年4月1日~2023年3月31日
事業名:竹が取り持つ地域づくり

一般社団法人 すまいの未来研究機構、担当の谷様にお話を伺いました。

団体の活動内容やこの団体を立ち上げられた経緯等を教えて下さい

活動内容は、空き家を活用して地域の街づくりを行うという団体です。

立ち上げの経緯は、約10年ほど前になりますが、元々兵庫県と宅建協会と建築事務所協会、鑑定士協会(いずれも兵庫県)と一緒に中古住宅の安心安全な流通を促進させようという目的で立ち上げた協議会があり、その協議会を運営している中で中古住宅や空き家を売買する時に建築士にきちんと見てもらってから売買しようという仕組みを作ろうと、そういうものを作ったうえで、団体を全て動かすのは難しくなってきたため、事務局が独立した形で、現在「すまいの未来研究機構」を立ち上げたというのが経緯です。

この団体の代表は、古民家をホテルに変えたり、日本全国で内閣府のタスクフォースで伝統的建築物保存の重要文化財などの建物や登録文化財の建物を、見るのではなく活用して地域に活かそうという活動をしておられる先生と一緒に、一般社団法人を運営しているという状況です。

今回何故この助成金に申請しようと思われたのでしょうか?

我々の空き家の街づくり活動ということにおいて、地域において若い学生たちに活躍してもらうというのが一番の大きなポイントであり、現在、芸術工科大学の学生さんたちと一緒に活動しています。

神戸市平之町というところの古民家があるのですが、そこを一旦一昨年に我々で活用したのですが、その次にもう少し街づくりを継続する活動をしようということで、学生が活躍してもらえるような活動資金というものがどうしても、我々のような一般社団法人で補助金ベースでしかやってないものですから、それをどなたか助けていただけないものかという中で、支え合い基金を見つけたので申請しました。

また、このような事業に申請することや申請するための書類を作ることなど、勉強の意味も含めて申請させて頂いたという経緯があります。

助成金を使っての具体的な活動内容を教えて下さい

コロナ禍により、学校内でも活動が制限されている中でも、今年大学3年生の人たちに活動の中心になってもらっています。

昨年4月から動き出して11月6日にイベントを行いました。

イベントを行うための準備活動に資金を当てました。

古民家で竹を使ってデザイン的に休憩スペースというか、屋根を作ってかなり広い庭なのですが古民家の隣にある竹藪から竹を取って来て、その竹を使って屋根や家具を作って休憩スペースを作るという活動を約6か月かけてやりました。

主に夏休みの間に、週2回ほど学生たちが現場に赴き、竹をどのように使えば人が休憩できるスペースや場が作れるのかということを、20人ほどの大学3年生の学生が1年生や2年生含めた30名ほどで、学校でも活動しつつ地域の方とも打ち合わせを月1回行いながら、最終的にどのようなイベントにするかというのも学生たちが考えて行いました。

古民家を使ったcafé「カルム」の方々と、そのカフェを1日貸し切りにして、竹から採った炭(竹炭)を使って染め物を子供たちとしたり、イベントを楽しみました。

学生にしてみれば、なかなか構内でもイベントをしたり海外の方と触れ合ったりというようなことは、様々な規制の中で、我々が協力してできたので、非常に良い思い出になったのではないかと思います。

また、来年にも想いを繋げるということができたので、良かったです。

我々は、空き家を通した住教育というのも意識をしながらやっています。

とにかく学生は楽しそうでしたので、それが何よりでした。

竹でできた生産物というのは、どれくらい保存できるものなのでしょうか?

いえ、まったく持ちません。

日常生活に竹を使ったものを使うには、春のうちに竹を伐採し、乾燥させて使用しなければなりませんし、火であぶったりして加工しなければ使えません。

学生がお店の方から、デザートを入れるお皿を竹で作って欲しいと言われたので、学生も挑戦してみたが、竹はどうしても反ってしまいます。

そのような経験も、学生にしてみれば実社会からの要望にどのように応えていくかという交流にもなったかと思います。

今後の展望をお聞かせください

今ちょうど明石市の方で別の方から、築100年の古民家を活用してもらえないかと依頼があり、それについて現在学生さんに、今の2年生(時期3年生になる人たち)に中心になってもらって、活動を始めています。

我々も今年から、寄付を集めるホームページを作ったり民間の企業の方に賛助活動を支援してもらうお願いをする活動をしたりしています。

最終的には自立するための資金調達は必要になってくると思います。

できれば色々な形での支援をいただきながら、学生の課外活動として、街づくりの実体験ができるというようなことを今年も行いたいと思っています。

今度行おうとしている明石の古民家には、貴重な資料や写真がたくさんありますので、そのようなものを展示するイベントなどもできればいいなとも考えています。

また、支援いただけそうなプログラムがありましたら是非教えていただきたいです。

支援者の方へのメッセージをお願いします

今回の活動を、一度支援者の方に見ていただきたいという思いもあったのですが、それがうまくいかなかったので、イベントに来ていただければ、活動の様子がわかっていただけたのかなと思いました。

主に学生さんが活動するので、移動するのに交通費がかかったりします。
助成金の主たる使い道は交通費でした。

また、材料費など、先にお金が必要な場合も多いです。

ですので、今回のような当初にいただけた形で、内容をご理解いただきご支援いただくと、学生が立替を行う必要が無く活動ができるのは非常にありがたい助成金でした。

是非、継続して支援いただけるようなプログラムを希望しています。

我々も、支援者の方に活動をPRできるようなやり方も本当は行いたいと思っています。

今回は、ご支援いただき本当にありがとうございました。

 

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