インタビュー団体様:NPO法人 One Heart
助成プログラム:第2次、活動支援コース
助成期間:2021年4月1日~2022年3月31日
事業名:子ども食堂のコロナ対策とシングルマザーへの支援事業
NPO法人 One Heart代表藤田様にお話を伺いました。
団体の活動内容を教えて下さい
団体としては慰問活動と、子ども食堂活動と、不登校の子のための居場所活動をメインに活動しております。
支え合い基金に申請なさったきっかけなどをお聞かせください
もともと私たちは、ここ(こども食堂 わんはーと)で子ども食堂の活動をしていました。わんはーとに来た子供さんには、この場所で食べていただくことをしていました。
しかし、コロナが蔓延し、コロナ対策として使い捨てのお弁当箱を使って、お弁当を出すということに切り替えました。
お弁当は、1回30~40食ほど作りますので、それは子供も大人も関係なく同じものを入れなければなりません。
その費用がかなりかさんできたというのが一つの理由です。
1年間皆さんに同じ内容のお弁当の提供をやりましたが、それが嫌で家族ごとのお弁当箱というのを決めました。
1種類だけだと回すのが大変なので、2種類ほど作りました。
ひとつは大きなお弁当箱にお花見弁当のように入れて好きに取り分けてもらうタイプ、もう一つはきちんと名前を貼って個別に、そのようなことを各御家庭に2個ずつやりましたが、コロナがなかなか収まらなかったし、皆さん感染をものすごく恐れていて、使い捨てのお弁当箱の方が安心してもらえるため、個別のものは一時期辞めて使い捨てのお弁当箱を使用したが、費用がバカになりません。
また、ここで食べたいという方もたまにいるので、パーテーションを買ったり、コロナ対策のために用意しなければならないものが増えました。
また、冷蔵庫を前から使っていたものがあったが、近所の方から野菜をたくさんもらったり、県農から野菜が来たり、けっこうな量の食品が貰えます。
冷凍庫は3台フル活動していますが、冷凍してしまうと食品が使いにくい場合もあり、冷蔵保存しておいてほしい人に取りに来てもらうようにしています。
せっかく頂戴した食材を捨てるわけにはいきませんので、冷蔵庫の費用にあてました。
基金で頂いたお金は、そのようなものに使わせて頂きました。
営利目的で活動しているわけではないため、支援金や寄付金に頼るところは大きいですが、毎回必ず貰える保障はないですし、なかなかあてにすることはできません。
利用者の方は主にどのような方が多いのでしょうか?
子ども食堂のボランティアは最近は地元の方が増えましたが、利用者は市外からの方が多いです。
ゴスペル教室が母体なので、遠いところは相生からも来られます。
お母さんたちの相談後ともかなり多いです。
お米を寄付していただくことが多いので、お米は困ったらいつでも言ってきて欲しいといっています。決して恥ずかしいことではないので。
支え合い基金はもう終了してしまいますが、何か今後ご希望などはありますか?
もらえる予算によっては制約がありすぎます。
支え合い基金は食材を購入しても良かったが、食材はダメという支援金もあり、子ども食堂活動をしているのに、食材購入はダメとなると使いにくいですよね。
いろいろなことを、やってみないと分からないことも多いので、自分たちの飲み食いに使うわけでは絶対に無いので、ある程度余裕というかゆとりを持たせた仕組みの補助があれば非常に助かります。
支援者の方にメッセージをお願いします
お弁当に切り替えたとき、各子供へのお家用のお弁当も、ものすごく考えて、お弁当箱も探し回って購入しました。
もちろん食べ物なので美味しくないといけないし、安全でないといけないのですが、みたら「わぁ」と言わせるような、まずは喜ばせようと工夫しています。
貧しいということは子供自身も感じています。
私自身も、貧しさを経験してきました。
自分は気にしませんでしたが、自身の家庭が貧しいことをちょっと気にする子供であれば、自分の家が貧しいとか、買ってもらえないものがあるなどの経験は結構傷になって残る場合があるんです。
なので、子ども食堂などは家が貧しいから利用するというのではなく、使えることに特権を感じてもらえる、ラッキーと思ってもらえるような感じになって欲しいですね。
今活動している場所はかなり広い庭があり、綺麗に整備したらちょっとしたcaféのようにできないかとスタッフと相談したところ、それはいいということになり、自分たちで整備して綺麗に整えました。
利用なさっているお母様たちも忙しいので、しょっちゅうは無理ですが、たまにきて自由に入って来てそこでホッとして、子供の用事の合間のちょっとした時間に、コーヒーを飲んで頂く。
やはり、カフェでコーヒーを飲める余裕のあるシングルマザーは少ないです。
でも、自分のおかれている今の状況が悲惨であると思わずに、これがあるから頑張れる、楽しめると感じて欲しいし、今年はイベントが目白押しなので、楽しんで欲しい。
ただ、このようなことをするのには資本が必要で、こちらの持ち出しばかりでは続けられないし、やりたいことがあってもお金がないからできないなと思っている時に支援があれば、前に一歩進めます。
支え合い基金のように、仕様の緩い基金があると使いやすいし、背中を押してもらえます。
経済的な事でもなんでも責任は取るつもりではいるのだが、そういうのがあるとみんなが納得してできます。
利用してくれる人にも、本当にたくさんの支援や応援があってできているのだと言えるし、身体はしんどいかもしれないが、食事支援や憩いの場、イベントなどで気持ちの支援ができればなと思っていて、特にシングルマザーにはその気持ちが強いです。
あとは、気楽に言える場所作り。
私は貧乏を経験しているので、お金がないということはとてもしんどいということはよくわかっています。
お母さんが、お金のことで不安で落ち込んでいれば、必ず子供は察するし、影響があります。
そのような人を助けられる基金はとても助かります。
こども食堂 わんはーと加古川
https://www.facebook.com/kodomogohan.kakogawa/
電話 090-3841-6017