しあわせな未来は、わたしが選ぶ。 共感寄付

参加団体インタビューVol.1第五期「音遊びの会」様

し あ わ せ な 未 来 は 、わ た し が 選 ぶ 。
― 共 感 寄 付 ―

ありのままを、生かしあう場所。あなたとわたしだから、生まれる音。
即興音楽が可能性をつなぐ。

第五期 共感寄付が始動して1年半。「もっと多くの方に、各プロジェクトのことを知って欲しい!」との思いから、ひょうごコミュニティ財団のインターンによる取材プロジェクトが始まりました。初回は「音遊びの会」さん。取材前にウェブサイトを拝見すると、とてもスタイリッシュなデザインに著名なアーティストのお名前が多数。いったいどんな活動を?そして、共感寄付を通じてどんな活動の寄付を募っているんだろう?
代表・飯山さんの思いに迫りました。

飯山ゆいさん(音遊びの会 代表)
音遊びの会代表。滋賀県出身、神戸市垂水区在住。相愛大学音楽学部ピアノ専攻卒、神戸大学大学院にて音楽療法や現代美術を学ぶ。ピアノの個人レッスン、音楽セッション、子供を対象にしたワークショップ「こどもオトノバ」、また、音楽を通じた地域活性化プロジェクトの企画にも関わる。

 

「期間限定プロジェクト」から、奇跡の14年。
―「音遊びの会」とは?
演奏スタイルや表現のジャンルを超えた「自由な即興演奏」を基本に活動している団体です。メンバーは、障害のある人とその家族、音楽家、アーティスト、音楽療法士など総勢50名。障害のあるメンバーは、昨年新しく加わった2名をのぞいてほとんどが団体結成当初から参加しています。
音楽家やアーティストは、月2回のワークショップや舞台、日常の活動など、それぞれのタイミングや関心にあわせて様々な関わり方をしています。

初代代表が知的な障害のある人との「即興演奏」について研究していたことがきっかけとなり、2005年9月「音遊びプロジェクト」がたちあがりました。2回の公演を含めた計7ヶ月の期間限定プロジェクトとしてはじめたはずが、「継続したい」というメンバーの希望が強く、2006年4月に「音遊びの会」が発足し、14年経った今もなお続いています。

―活動内容は?
月2回、活動拠点でワークショップを実施したり、日本各地で遠征公演をしたりしています。2013年には、障害者のアートや音楽が盛んなイギリスへ行き、ワークショップや公演をしました。その時はメンバー総勢50名で飛行機に乗りました。最近では、地元・和田岬の木材加工所で音楽ワークショップを行うなど、新たなチャレンジもしています。目指しているのは、地域の方やメンバーの家族など、いろんな人と関わりながら幅広くいっしょに活動する「コミュニティ音楽」ですね。
「今の演奏、すごくいいな」。メンバーの即興演奏を聴いていると、ハッとさせられることがあります。誰かが鳴らしたひとつの音をきっかけに、音楽が生まれます。そんな瞬間に出会えるので、事務作業などで大変なことも多いですが、この活動を続けていきたいなと思っています。

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「音遊びの会」を応援する【5Action(ゴーアクション)!】
① SNSをフォローしてみる
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―もし「音遊びの会」が存在しなかったら?
それは、メンバーに聞いてみましょうか。(お電話をつなぐ)

[メンバー 金澤里紗さんのお母様]
障害をもつ娘に生涯を通じてできるような「好きなこと」を見つけてあげられたらと思っていたときに、新聞で会の活動を知り公演を観に行きました。娘は自分も公演に参加しているかのように夢中になって体を動かして。「楽しいんだな、好きなんだな」ということがすぐに伝わってきました。会の活動に参加させていただいて、もうすぐ10年になります。
「音遊びの会」は娘にとって、本人の存在そのものをまるごとつつみこんでもらえるユートピア、みたいな感じ。普通だったら叱られてしまうようなこと…風船をばんばん割ったりだとか、太鼓のバチを飛ばしちゃったりだとか、それら全部をパフォーマンスのひとつとして認めてくれる。だから娘は、みんなが大好き。もし会がなかったら…?想像できないかな…娘が「自分でやりたい」ってものに出会えた音遊びの会には、感謝しかないです。

[メンバー 宮崎百々花さんのお母様]
音遊びの会に出会って、即興音楽を知る機会になりました。美術以外にも障害あるなしの芸術に、音楽や踊りにもあることすら知らなかった。特に生で聴く・観るということが、毎回違うし、ワクワク!こんな面白いことって他にないかも!と世界が広がりました。最近では、娘が他のアーティストと直接会話したりして何かが決まったりすることもあって、すごく面白くて不思議な気持ち。音遊びの会がなかったら…この面白さを知ることがなかったのかなと思います。

\共感したら1アクション/

「音遊びの会」を応援する【5Action(ゴーアクション)!】
② CD・DVDを買ってみる
http://otoasobi.main.jp/cd-dvd.html
③ 公演を観にいってみる
2019年7月21日「テニスコーツ と 音遊びの会」
http://otoasobi.main.jp/schedule.html
④ ワークショップに参加してみる
申し込み・問い合わせ:otoasobinokai@gmail.com
http://otoasobi.main.jp/

 

「誰かの希望」
―目指す社会は?
障害を持った人は、一旦就職すると、自宅と作業所の往復になってしまうことがほとんどです。職場以外で足を運べるところが、社会にもっとあったらいいなと思っています。
例えばコンサート会場や映画館では、上演中に大きな声を上げたり体を動かしたりすると、他のお客さんの迷惑になってしまうことがあります。相手は「なぜこの人(障害のある人)はこんなことをするのか」がわからないから、怖いと感じる人もいるでしょう。障害者をみかけると近寄りがたく感じてしまうのは、相手をよく知らないから。例えば、私は息子を小さな頃からスタジオに連れてきていますが、彼にとってはいろんな人が同じ空間にいることが「ふつう」になっているんですね。日常のなかで、お互いが自然と一緒に過ごせるような場所や機会があれば理解しあえるのかなと思います。同じような立場の人々にとって、「音遊びの会」のような活動があることがひとつの”希望”や“ 可能性”になり得ると思います。

―今回の共感寄付ではどんな事業を?
「音遊びの会」の運営を継続させるための寄付を募集したいです。ここは障害のあるメンバーにとっても、音楽家にとっても、お互いの表現を刺激し合う貴重な「創作の場」となっています。
ただ、ワークショップや舞台を定期的に実施するには、当然ながら資金が必要になります。舞台を上演すればチケットの売り上げも多少は得られますが、会の日常的な運営資金は、主に障害のあるメンバーの参加費に頼らざるを得ません。しかし、障害のあるメンバーが作業所で一生懸命働いて、もらえるのは わずかな手当という厳しい現実もあります。
さらに、2年前までは神戸大学内の施設を活動拠点にしていましたが、現在の和田岬会館へ移転してからは家賃などの固定費が重荷となっています。活動の基盤を支える資金は常に不足しています。
社会にとって無くてはならない活動として、共感してくださる方のご支援で継続させていただきたい、という願いがあります。

 

音楽を通じて、同じ地平に
―これからの音遊びの会は?
メンバーに「音遊びの会でやりたいこと」をアンケートで尋ねたところ、たくさんのやりたいことが集まりました。多彩なメンバー50名の一人ひとり異なった夢を、どれも排除せず、皆で試したり共有したりしていきたい。それぞれの「やってみたい」が交じり合う面白さを、これからも追求していきたいと思っています。
あとは積極的に外との関わりを広げていきたいです。地域の人々とメンバーが接する機会を確保し、居場所を広げることは、会の目指すところでもあります。ワークショップの前に地域のお店でメンバーと食事をして、時にはワークショップで一緒に演奏もして。
地域以外の人に向けては、実は、新たなアルバムの制作にも取りかかっているところです。メンバーの演奏がますます面白くなってきたので、音遊びの会の“ いま”を音源に残したいねと。また、広く世界中の人に知ってもらうためにインターネット上で見られるYouTubeなどの動画や音源を増やしていきたいですね。

―この記事を読んでくださっている方へ。
音遊びの会には、観ないと分からない面白さ、観ないとわからない良さがあります。ぜひ一度、観にいらしてください!今まで、音遊びの会を知らなかった方にも、ぜひ私たちの活動を知っていただいて、公演に来ていただいたり、ワークショップに参加していただいたり、応援していただけたらとても嬉しいです。

\共感したら1アクション/

「音遊びの会」を応援する【5Action(ゴーアクション)!】
⑤ 共感寄付に参加してみる
【5-C】知的障害者とアーティストによる即興音楽プロジェクト
https://hyogo.communityfund.jp/kyokan/project/7-c/

 

取材:(公財)ひょうごコミュニティ財団インターン 堀、柳瀬

記事の内容は2019年7月時点のものです。

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