一般社団法人このはホーム自立援助ホーム等で過ごす青年期児童の、乳児保育体験活動と第三の居場所づくり

保育と出会い、今の自分と向かい合ってほしい。
一般社団法人このはホームは、子育て家庭に向けた一時預かり支援をもって、持続可能な子育ての実現を目指してまいりました。
この度、親と離れて暮らす施設児童を対象に、保育園でできる自立支援事業を考えさせて頂きました。施設児童ならではの問題を、施設だけに任せるのではなく、社会人となっていく児童の支援を、地域が責任をもって引き継いでいこうとするプロジェクトです。

(共感寄付 2026年6月より参加)
達成率 0%
達成金額 ¥5,000
目標金額 ¥550,000

残り 205 2時間 44

募集期間: 2026年6月1日 〜 2027年3月31日

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 なんのために?

みなさんは自立援助ホームといわれる施設をご存知でしょうか。自立援助ホームは、自立を目前に控えた15歳から20歳頃の青年期児童が、施設の職員と生活を共にすることで、いち社会人としての精神的自立や経済的自立を図るのに役立てられている施設です。 兵庫県には約8か所存在していますが、入所の背景には父母からの虐待等があり、児童養護施設や里親家庭で育った、過去に不安定な生活を余儀なくされた人たちが生活しています。

この自立援助ホームや児童養護施設では、思うように就業先が見つからず、継続的な就業が見込めなかったり、また、一方で入所生活が過度に落ち着いてしまうことで、自立の目途が立たない二十歳前後の人たちがいます。しかし、退所の時期はある程度決まっている為、例えば、自立援助ホームでは入所1年目から時期を見極め、早々に社会に巣立っていくことになります。 
誰もが、家族や施設職員と離れて暮らすとなった時に、将来に対する不安を覚えるものです。それでも、親であれば、「いつでも帰っておいでよ」と言って、背中を押すことはできるのかもしれません。しかし、施設職員の中には自身の処遇や進退から、安易な言葉で送り出すことを憚ってしまう人もいます。更に、自立援助ホームではその施設の性質から、退所後に、困ったことを、いつでも、気軽に相談できる相手・関係性というのが限りなく不安定な状態です。
退所後に、すべての人が十分な経済観念や社会経験を積んでいる訳ではなく、20代前半のモラトリアム期が示すように、自身の心身のコントロールも不十分であると思われます。頼りない状況の中で、職場や友人関係においてトラブルになることは少なくはありませんし、中には、家族をもったのにもかかわらず、虐待の連鎖を引き起こすケースもあります。そのリスクを理解しつつも、自立援助ホームや、児童養護施設の職員に、入所期間中の自立支援と、半永久的な退所後の支援を一手に任せることは現実的ではありません。

認定NPO法人ブリッジフォースマイルが取りまとめている「全国児童養護施設 退所者トラッキング調査2025 結果概要」によると、施設を退所後、正規社員として働く者の中には、社員寮や借り上げ住宅などで、住宅支援を得ることができる人の数が増えているのがわかります。しかし、高校卒業後に正社員として働いた者の内、44.9%が1年3か月後には会社を離職しているのです。これに対して、施設は、年齢に関わらず措置解除者でも緊急時に再度施設等で支援ができる「児童自立生活援助事業」というものがありますが、「導入した」「導入する予定がある」施設は30.2%に留まっており、「導入する予定がない」が5割弱となっています。いかに、施設での退所後支援が難しいのかが窺える結果となっていますが、職を失うことで、住む場所も、人との縁も消えてしまうかもしれない元施設児童の生活が、すぐに立ち行かなくなるのも想像できるのではないでしょうか。

以上のような状況から、自立援助ホームや児童養護施設では、施設入所中から、施設ではない地域に、少しずつ居場所を確保していく作業(経験)をもって、地域が直接的にまたは間接的に心身面等で支援を引き継いでいくことの出来る体制が必要であるように思います。
18歳に到達すると、民法上は大人の仲間入りを果たすことになり、携帯電話や賃貸の契約を自身の判断で行うことが出来るようになります。しかし、一方で、年齢相応の社会的な「自立」やリスクマネジメントが備わっていないことで、のちに大変苦労する人たちがいることも事実です。
そのような事態を回避するため、もしくは改善できるように、家族や親友もしくは、地域の存在があるように思います。特に、施設の児童にとっての頼みの綱は、これまでが福祉であったように、施設退所後も、地域福祉のサポートは必要不可欠に思います。施設退所後も、地域の子どもとして育て、見守り、支える、あたたかい支援体制が、ここ明石市でも必要ではないかと考えます。

なにをする?

実施概要:自立援助ホームと児童養護施設(以下、「施設」)に入所している児童(※ここでの児童とは、思春期から成人までの二十歳前後の青年期を指します)に対する、「自立支援」と、「退所後支援」の実施。

実施場所:みるくホーム(明石市認可外保育園 乳児保育施設 定員5名)

(本事業は、基本的な福祉の精神に則り、地域住民の相互扶助による、日々の生活の質の向上を目指しています。その上で、事業の対象となる児童と保育を受ける乳児の安全面においては、徹底した管理の下で事業の実施に努めます。)

本事業の具体的な活動内容
①自立支援(保育体験の実施)
施設入所児童に対して、職場体験 (保育業務)を実施します。基本的な保育業務に触れながら、生命の偉大さや尊さ、組織の一員として働く上でのイロハ等を学びます。

事業を実施するにあたって、対象となる児童と保育を受ける乳児の安全面を確保するため、児童への案内は、施設の職員から行ってもらうようにします。これにより、自立に向けた支援を必要とする児童に適宜案内できると共に、本事業の意図をより理解した上での参加が見込まれ、トラブルや事故を未然に防ぐことが出来ます。
(尚、本園に通う乳児の家庭には、あらかじめ本事業の説明を行い、協力をいただく予定です。)

対象となる児童は、最初に本園で面接とオリエンテーションを行い、その後、児童の希望に応じて、職場体験の受け入れを実施していきます。
児童は、保育業務における乳児への間接的な支援として、机やベッドの配置、掃除や製作等を行ってもらい、段階的に、直接支援としての、1歳児への遊びの提供、読み聞かせを行ってもらいます。参加状況や個々の希望に応じ、抱っこ支援や入眠介助等も行ってもらいます。
また、児童は組織の一員として、社会的な常識や一般的な教養を学んでもらいますが、保育士夫婦が現場に携わっていることもあり、家族の意義や偉大さ等について触れる機会を得ることもできるように思います。職場体験の頻度は週に1,2回、1回3時間から4時間とします。

児童の心身の負担等にすぐに気づけるよう、施設間で連携して支援する中で、最初の受け入れ1か月においては、該当児童へのサポートと、施設間の共有を日ごとに丁寧に実施します。各施設から1名のみを受け入れ、本事業は年単位で実施していきます。基本的には児童に継続的に関わってもらえるよう配慮していきます。

②退所後支援(第三の居場所提供)
施設を退所した児童が通うことの出来る食堂を、第三の居場所として提供していきます。主たる目的としては、施設退所後の児童の生活の見守りと、相談、心身の安定です。
今や「Z世代」は「デジタルネイティブ」と言われ、生まれた時から携帯やパソコンが実生活に直結している世代です。そんな時代の中育った施設児童が、「ネット住民」になり、AIやSNSを駆使してデジタル空間に自分の居場所を見出すことは不思議なことではありません。
本事業では、年度途中に退所する児童を見据えて、12月頃より、定期的な食事提供を実施します。児童のオフラインでの交流を促し、心を通わせる時間や安らげる時間を作っていきます。

食事提供は基本的には、隔週の金曜日、18:00~21:00としますが、寒い時期は外食に切り替えたり、それ以外の時間帯で実施する等、児童の様子に合わせて、柔軟に対応していこうと思います。尚、本園で実施する際の食事のメニューは、その日の献立メニューを参考に実施するとし、料金はいずれも無料とします。

本事業による効果
①自立支援による効果
施設間で連携して実施することで、施設側は児童の参加状況を見ながら退所後のイメージづくりに役立てることが出来、入所期間中に支援方法を見直すことが可能となります。一方、児童においては、職場体験を通して、自他の命の大切さに気付きながら、社会性の広がりや就労のイメージを作り上げることができます。さらに、本園においては、地域の責務として、第三の居場所を提供するにあたり、児童と信頼関係を築くことが出来ます。また、いち福祉施設としての可能性を広げるとともに、地域住民に対して、支援を必要としている児童の存在に気付くきっかけを作ることが出来ます。

②退所後支援による効果
施設を退所した児童が、施設以外に身を寄せることができる場所として、地域で児童を見守っていくことが出来ます。これにより、退所後支援が施設から地域に引き継がれ、施設の負担を軽減できると共に、児童の孤立を防ぐことができます。
食事を通して、日々の生活におけるストレスが解消されたり、本園スタッフと会話を通して、仕事や友人関係、お金等における悩みにも改善が期待できます。また、その都度、施設職員との共有が図られることで、早い段階で、専門的な支援につなげることが出来ます。尚、食事代金は徴収しない為、児童は気軽に安心して通うことができます。

寄付金額のイメージ

  ◎5,000円で1日分の職場体験としての受け入れが実施出来ます。
   または、退所後支援時の食事材料として、およそ5日分が確保されます。

  ◎10,000円で2日分の職場体験としての受け入れが実施出来ます。

  ◎20,000円で1か月分( 1週間に1回 )の職場体験が実施出来ます。

  ◎40,000円で2か月分( 1週間に1回 )か、1か月分( 1週間に2回 )の職場体験が実施できます。

  ◎100,000円で5か月分( 1週間に1回 )か、2か月分( 1週間に2回 )の職場体験が可能となります。

大切にしていること(団体の強み)

今回の事業で大切にしていることは、地域の児童は地域で育てていくという観点であり、「施設ないし地域」のステップを丁寧に施設間で連携していくことで、児童が地域に溶け込んでいくことを目指しています。
施設等で育った児童の中には、こどもの権利を擁護する法律やルールに長年守られてきたことで、自立後、自身のみでは正確に判断できない局面に数多く遭遇する者がいます。売買における契約が最たる例です。しかし、入所児童の生活支援を主たる業務としている施設職員に、訪問頻度等を上げる等して、半永久的に退所後支援とその責任を委ねることは現実的ではなく、何よりも、児童は一向に自立ができないまま地域で過ごすことになっていきます。本来は、施設の退所と同時に地域の仲間入りを果たしたことで、地域が支援を引き継いでいくことができる体制が敷いてあるべきだと思います。

しかし、受け皿としての地域に、児童の状況を理解した上で柔軟な対応を求めることは現時点では難しいように思います。
それゆえに、今回の事業を提案させて頂きました。本園の施設長は児童養護施設で15年程従事してきており、明石市においては養育里親でもあります。施設現場の状況を理解しつつ、児童と保育を通して、改めて愛着における支援の重要さについて、一緒に考えていければと思います。

今後のビジョン

事業2年目は、初年度で事業の対象となった児童へのフィードバックを基に、引き続き、係る児童を職場体験として受け入れていく中で、児童がより参加しやすい職場づくりに努めます。また、退所後のサードプレイスとして、居場所確保に努めていく中で、児童の来園時間、表情、声色、内容を丁寧に聞き取り、記録する仕組みづくりと(e.g.保育室のカメラ利用等)、施設との即日共有に努めます。

事業3年目以降は、年末にイベントを企画し、係る児童が一堂に会する機会を設けたいと思います。その際には、社会人として生活をスタートさせている者から、後輩となる児童へ、家族をもつ素晴らしさや、社会人の大変さ、生活に必要なスキル等、実社会をよりよく生きるための知識の共有等が図られるよう場の設定を試みます。

また、施設児童のみならず、明石や神戸市のファミリーホームや里親家庭も対象として本事業を行っていきます。

更に、本事業の対象児童の増加にともなって、ケアリーバー(社会的養護経験者)として、社会的養護への提言を行えるよう会の発足を行う等、どのような境遇にあっても、自分らしい生活が実現できるよう、支援者と被支援者の双方でアイデアを共有できる機会を設けます。このような一連の動きが地域で波及し、他団体や企業の参加や賛同も募っていきたいと思います。

担当者メッセージ

最後まで目を通して頂き、本当にありがとうございます。

みなさんの中には、「なぜ、保育園で自立支援を?」と思われた方もいたのではないかと思います。

それは、本園を設立した施設長が、元児童養護施設の職員であり、里親であり、保育園の先生だということが影響しています。
本園は、地域の子育て家庭に向けて一時預かりを専門にしてきた施設ですが、各家庭の利用に至る背景や経緯は年々多様化しつつあります。しかし、どのような状況でも、本園では一貫して子の権利保障を第一に支援を実施しています。
最近では乳児の受け入れが多くなっていますが、赤ちゃんが親と離れ、泣いて過ごす時間や、お迎え時に喜んで親の元へ駆け寄ろうとする瞬間に触れる度、私たち自身が、命の尊さや、かけがえのなさに改めて気づかされることになります。

きっと、今を必死で生きている人の中で、特に、親と離れて過ごすことになった児童の中では、自他の命の偉大さに気にも留めず、毎日を忙しく過ごしている人も多いように思います。私たちは、是非、そのような人たちに向けて、保育を通して、再度、命の重さ、ひとのあたたかさに触れていただきたいと思っています。そのような経験が、施設児童にとって勉強や仕事をしていく上で、また、家族を養っていく上で、肥しとなるだけでなく、彼らにとって“頼れる地域”を知ってもらうチャンスになると思います。

どうか、お一人でも多くの、お力添えを頂きたいと思います。どうぞ、よろしくお願い致します。

団体基礎情報

団体名一般社団法人 このはホーム
住所兵庫県明石市
ホームページhttps://konohahome.work/
代表等【代表理事】 松山 直樹 

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